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ロールシャッハ・テスト<品切>

古典文学の人物像診断

THE RORSCHACH TEST


ロールシャッハ研究に生涯をささげた著者が、80歳にしてさらに、テストの心理学的重要性を現代と次代に訴えるべく、この書は生れた。

ロールシャッハ・テストの研究と実用はとくにアメリカで発達し、客観的データを重視するペック法と、より主観的な判断を採用するクロッパー法とがある。本書の著者ベックは、その死に至るまで、統計的アプローチによって全体像を、特殊例へのアプローチによって個別研究をかさね、それによって、科学的方法論と臨床の実際とのギャップをせばめることに努力を重ねた。

偉大な文学はかならず、読者の心に重い心理的経験を残すのがふつうである。登場人物に同化して感じ、考え、想像する立場から、ベックは彼らの性格をロールシャッハという鏡に映し出す――ドストエフスキーのドミートリイの激情、『リア王』のケント伯の無私の忠誠、イプセンの美しいへダのナルシシズム、オニールの『氷人来たる』に登場するヒッキーの妄想、ホーソンの『緋文字』のヘスタの高貴な性格。まず作者の心理的洞察からはじめ、つぎに登場人物の苦悩や葛藤のひだにわけ入り、そして彼らにロールシャッハ・スコアを選定する。

本書を読み進むうちに、テストは習熟がむつかしいという懸念は消え、さらに、テストがただ「症状」のみを対象としているのではなく、全体としての人格、その核(コア)にせまる方法であることが、みごとに理解されるであろう。


目次


I 症状、特性およびロールシャッハ・パーソナリティ
II F+:有力な指針
III リア王とケント:狂気と勇気
IV 知性の限界
V ドストエフスキーのドミートリイ:自我対リビドー
VI 防衛の代価は?
VII イプセンの自己愛者ヘッダ
VIII 情動、陽気と陰うつ
IX Mの意味
X オニールの『氷人来たる』
XI 緋文字は何と赤かったことか
XII 体験型と現実体験
訳者あとがき 参考文献 索引


著訳者略歴

サムエル・J・ベック
Samuel J. Beck

1896年ルーマニアで生れ、1903年アメリカ合衆国に移住。1926年ハーバード大学卒。コロンビア大学大学院で心理学を専攻。1927年ロールシャッハ法と出会い、以降一貫して同テストの研究に従事。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
秋谷たつ子
あきたに・たつこ

1923年東京に生れる。1953年東京女子大学哲学科卒業。現在順天堂精神医学研究所特別研究員。日本ロールシャッハ学会会長。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
柳朋子
やなぎ・ともこ

1936年東京に生れる。1979年上智大学大学院教育学専攻博士課程修了。順天堂大学医学部精神科及び米国ワシントン大学医学部大学院にて研修。現在オーロラ・カウンセリングセンター代表。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「ロールシャッハ・テスト」の画像:

ロールシャッハ・テスト

「ロールシャッハ・テスト」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/248頁
定価 4,950円(本体4,500円)
ISBN 4-622-02235-4 C3047
1984年5月25日発行
<ただいま品切です>