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分裂病の少女の手記【改訂版】

心理療法による分裂病の回復過程

JOURNAL D’UNE SCHIZOPHRENE


本書はルネと呼ばれる少女が、精神分裂病にかかり、著者セシュエー女史の献身的な精神療法によって全快にいたる経過を、ルネ自身が回復後、回想的に記録したもので、本書の後半では、治療者セシュエーが、ルネの罹病及び回復過程を心理学的に分析・説明している。

分裂病が精神療法的措置によって全快にいたった事実は、従来の医学者にとって驚嘆すべきことであった。分裂病の精神病理学において革命的な事件である。本書の刊行が世界的に大きな反響を呼び、相ついで外国語訳が刊行されたのも、もとより理由のあることである。

有名なフランスの哲学者エミール・ブレイエもその著「現代哲学入門」のうちで、本書について次のように評している。

「最近セシュエーが公けにした『分裂病の少女の手記』という驚くべき記録をお読みになってごらんなさい。精神分裂病患者が送っている、さまざまな闘争と口に出さない悩みとはかない喜びとの生活がお分りになります。」


目次


第一部 物語
1 非現実感の最初の出現
2 非現実感との闘い
3 リケット
4 私は精神分析を受けに行き、ママに会った
5 私は「組織」の命令下に入った
6 「組織」は私に命令を下し、事物が存在し始めた
7 私は入院したが「組織」は依然として存在し私は危うくママを失うところだった
8 私は非現実感の中に沈み込んだ
9 有益な旅行の後に急激な危機が私を混乱させた
10 私の最初の代役《小さな猿》
11 リンゴの奇蹟
12 私は自分の体を知ることを学んだ
13 ママの他の患者達により私の自己破壊的エネルギーは解き放たれた
14 ママは「赤ちゃんのエゼキエル」の世話をした
15 私はママの身体に入りエゼキエルとして生れ変った
16 私は美しい現実界に復帰した

第二部 解釈
1 自我の解体の諸段階
a 現実の病的知覚の発展
b 精神病的自我の防衛機制
c 現実感の口唇期的源泉
d 新しい心的外傷及び自我の胎児期への退行
2 自我の再建の諸段階
a 胎児期の象徴的再構成。自我の再建の出発点
b 病者の新しい“自我像”の創造
c 自我形成の手段としての模倣過程
d 身体的自我の形成
e 現実の構造の感情的基礎
3 結論

付録 ルネの生活歴及び病歴
文献


著訳者略歴

マルグリート・セシュエー
Marguerite Sechehaye

スイスの精神医学者、精神療法家。主著『象徴的実現――精神分裂病の症例に適用された精神療法の新しい方法』(1947、みすず書房、1986)にひきつづき、同じ患者の内面についての報告が本書である(1950)。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
村上仁
むらかみ・まさし

1910年岐阜に生まれる。1933年京都大学医学部卒業。精神医学専攻。京都大学名誉教授。2000年歿。著書『異常心理学』(岩波書店、1952)、『精神病理学論集』(みすず書房、1971)。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
平野恵
ひらの・けい

1949年名古屋市立大学医学部卒業。

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「分裂病の少女の手記【改訂版】」の画像:

分裂病の少女の手記【改訂版】

「分裂病の少女の手記【改訂版】」の書籍情報:

B6判 タテ182mm×ヨコ128mm/168頁
定価 2,640円(本体2,400円)
ISBN 4-622-02341-5 C1047
1971年7月5日発行

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