みすず書房

みすず書房の本

その独創的な諸著作は、いかにして生れたか。謎多きヴィーコ解読の鍵の書、魅力あふれる小迷宮。

著訳者略歴

＊ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

ジャンバッティスタ・ヴィーコ

Giambattista Vico

1668年ナポリの小さな本屋の息子に生れる。ほとんど自学自習を通し、哲学・文学・法学・歴史学・自然学などを修める。1699年王立ナポリ大学修辞学教授に就任。1741年に引退するまでこの地位にとどまる。デカルトに抗して独創的な研究を成し遂げたが、生涯経済的にも名声の点でも恵まれなかった。1744年ナポリで歿。近年ヴィーコ再評価の声が高い。邦訳には次のものがある。『学問の方法』（岩波書店、1987）『イタリア人の太古の知恵』（法政大学出版局、1988）『新しい学』（世界の名著『ヴィーコ』中央公論社、1979所収）。

西本晃二

にしもと・こうじ

1934年奈良に生れる。1956年東京大学文学部（仏文）卒業。1963年カナダ・ラヴァル大学でPh.D.、1965-67年パリ大学博士課程。現在東京大学文学部教授。著書『岩波講座文学3』（共著、岩波書店、1976）『イタリア文学史』（共著、東京大学出版会、1985）。訳書 バルザック『従妹ベット』（『新集世界の文学6』中央公論杜、1968）ベック『メジチ家の世紀』（白水社、1980）『ジャン・ルノワール自伝』（1977）ヴェルガ『マラヴォリヤ家の人びと』（1990、以上みすず書房）。