カイエ 1
CAHIERS

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 496頁 |
定価 | 8,360円 (本体:7,600円) |
ISBN | 978-4-622-03052-2 |
Cコード | C1010 |
発行日 | 1998年11月20日 |
備考 | 現在品切 |

CAHIERS
判型 | 四六判 |
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頁数 | 496頁 |
定価 | 8,360円 (本体:7,600円) |
ISBN | 978-4-622-03052-2 |
Cコード | C1010 |
発行日 | 1998年11月20日 |
備考 | 現在品切 |
工場体験前後に書かれた断片からマルセイユ時代の手記まで。その思考のプロセスを生々と伝える。
「肉体労働のための注意力の訓練——放心、夢想を排すること。めまいも不可。専念せずになにかおこなっていないか否か、たえず監視すること。想像力に支えられた判断力行使のための別の訓練。さらに別に、反省のための訓練。おまえはほとんど三番目の訓練しかものにしていない。完全な存在は三つをともに有している。おまえは完全な人間になるべきだ」
「洞窟のなかにいてそれに気づかない人間と、洞窟から抜け出そうと試みている人間とのあいだに、友情は存在し得るであろうか?存在するのは友情の影のみである。だがソクラテスは、ただ友人の影を見出すためにもすべてを与えるはずだと言っている。少なくとも私はその影を所有している」
「いっさいの友情への夢は打ち破られるに価する。孤独から逃れようと欲するのは、卑怯な振舞いである。友情は孤独の苦しみを癒やすのではなく、孤独の歓びを倍化させるべきものだ。友情は、求められるものでも、夢みられるものでも、欲せられるものでもない。それは働きかけてくるものだ。不純で混濁した、かの余分な感情のすべては打ち毀つこと」