官能教育 1
EDUCATION OF THE SENSES 1

判型 | A5判 |
---|---|
頁数 | 368頁 |
定価 | 6,160円 (本体:5,600円) |
ISBN | 978-4-622-03201-4 |
Cコード | C3010 |
発行日 | 1999年5月20日 |
備考 | 現在品切 |

EDUCATION OF THE SENSES 1
判型 | A5判 |
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頁数 | 368頁 |
定価 | 6,160円 (本体:5,600円) |
ISBN | 978-4-622-03201-4 |
Cコード | C3010 |
発行日 | 1999年5月20日 |
備考 | 現在品切 |
本書は、19世紀初頭から第一次大戦勃発まで—1837年のヴィクトリア女王戴冠の少し前から、研究対象たりうるタイプの文化が根こそぎにされてしまう1914年頃までの、性愛に対する態度の変化に着目した19世紀ブルジョワ文化研究である。
優美なふくらみをもつピアノの脚にズボンをはかせた〈ヴィクトリア朝人〉の、慎み深さと道徳的な生真面目さは、歴史家たちの嘲笑を誘う。しかし、この時代の人々こそ、かつてない劇的な技術革新や、政治的・社会的な激しい変化を経験したのだ。
「この時期に、婚約期間のすごし方や、教育の理想、自慰や体罰に関する考え方、絵画における女性の表現法、建築の趣味など、さまざまな文化的現象が、だれにも気づかれず、目立たぬ形で変化したのである。西欧文化は、根本的・不可逆的で、しばしばトラウマ的な変動を経験したのだ」。
本巻では、まず、研究全体の方向とフロイトに依拠する研究方法が明らかにされる。そして、あるアメリカ人女性の遺した克明な性愛の記録を読み解き、19世紀ブルジョワのセックスの実態を問い、生命の危険がある出産の回避=避妊、夫の奴隷ではない人権の獲得=参政権といった女性の権利意識の伸張と展開などが考察される。(全2巻)