政治学批判
POLITICAL THEORY: TRENDS AND GOALS, AND OTHER ESSAYS

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 354頁 |
定価 | 3,850円 (本体:3,500円) |
ISBN | 978-4-622-03631-9 |
Cコード | C1031 |
発行日 | 1988年10月25日 |
備考 | 現在品切 |

POLITICAL THEORY: TRENDS AND GOALS, AND OTHER ESSAYS
判型 | 四六判 |
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頁数 | 354頁 |
定価 | 3,850円 (本体:3,500円) |
ISBN | 978-4-622-03631-9 |
Cコード | C1031 |
発行日 | 1988年10月25日 |
備考 | 現在品切 |
ウォリンは、現代アメリカの政治理論家の代表的存在であり、また80年代アメリカ政治社会へのもっともラディカルな批評家として知られている。
本書は、彼がその学問のすべてを賭けて現代に立ち向かった本である。ヴェトナム戦争、ウォーターゲートなど一連の出来事を経た今日のアメリカ国民は、テクノクラートと経済界主導下の国家権力の強化を望み、アメリカン・デモクラシーは頼りなく色褪せたかにみえる。この基本的な変質は、政治批判、社会批判など思想レベルでどう説明されているか。あるいはこの現実は、政治理論にどう反映しているか。
ウォリンはこのテーマを、まずプラトン、マキアヴェリ、ホッブズから現代のシステム理論にいたる、西洋政治思想史の問題として論じ、つぎに、クーンのパラダイム理論、ウェーバー論、フーコー思想の批判、アーレント論を通じて問題の核心にせまり、具体的な現代アメリカのイデオロギー批判にまで及ぶ。
政治学が「政治科学」となり、政治哲学の消滅した科学万能の時代、ここでは経済の裸の支配がむき出しになる。それはアメリカばかりでなく、日本の現実ともなっている。本書は、人間にとって政治とは何か、社会におけるよりよき善とは何かを考える人びとに大きな刺激となろう。しばしば引用されながら入手困難だった論文の、待望の翻訳である。