「みすず書房」ページ内リンク

  1. 「メインメニュー」へ移動
  2. 「みすず書房の本の検索メニュー」へ移動
  3. 「本文」へ移動
  4. 「サイト利用ガイド」へ移動



逆転移 3<品切>

分裂病精神療法論集

COUNTERTRANSFERENCE AND RELATED SUBJECTS


サールズ『逆転移とそれに関連する諸問題』は、症例を中心にまとめたこの第3巻をもって完結する。それは、サリヴァン、フロム=ライヒマンらが分裂病の精神療法をはじめたチェスナット・ロッジ病院での15年にわたるサールズの臨床経験の結実であり、精神分裂病、神経症、境界例の精神分析療法の新たな可能性の展開である。
治療者‐患者関係のなかで、治療者自身に生じる心理的葛藤〈逆転移〉に注目し、この関係性の中に生起してくるものに自覚的であること、そして〈病的共生〉から〈治療的共生〉へという治療の段階をも、この関係のありようとして捉えるという視点と方法は、サールズに一貫している。本巻では、それが詳細な症例報告の形で示されている。
例えば、『精神分裂病における暴力の問題』では、患者の身体的暴力の意味を「関係をもつことができないという恐ろしい深淵に橋渡しをしようとする行為」と理解するとともに、治療者に生起する陰性感情、恐怖の感情を抑制することが、治療には破壊的に作用することを、自らの関与した4例から示唆する。

サールズも最後に指摘するように、分裂病の精神療法は極めて困難な作業であり、未だ普遍化してはいない。ただ、本書がそれに新しい光を投じたことは確かである。


目次


1 精神分裂病患者の精神分析療法――個人開業医の立場から
2 ある境界例の思考障害
3 境界例の自我機能における二重・多重の同一化過程
4 精神分裂病における暴力の問題  (共同研究者)J・M・ビスコ/G・コウトゥ/R・C・シベッタ
5 分裂病者の体験
6 慢性分裂病患者の積極的精神療法
7 精神分裂病との叙事詩的な苦闘――マリオン・マイルナー『生きている神の手』評
8 レオポルド・ベラック「長期にわたる治療様式の結果およびその文脈の中での精神病の概念」についての論評

訳者あとがき
参考文献


著訳者略歴

ハロルド・F・サールズ
Harold F. Searles

1918年生。アメリカ東部ニューヨーク州北部のキャッツキル山地で育った。1943年ハーヴァード大学医学部卒業。1944-51年、ニューヨークホスピタルで一般研修を受けた。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
横山博
よこやま・ひろし

1945年に生れる。1970年、京都大学医学部卒業。1983-84年、1988-89年チューリッヒ・ユング研究所留学、ユング派分析家の資格を取得。現在、横山分析心理研究所を主宰、甲南大学文学部人間科学科教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「逆転移 3」の画像:

逆転移 3

「逆転移 3」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/280頁
定価 6,480円(本体6,000円)
ISBN 4-622-04087-5 C3047
1996年3月13日発行
<ただいま品切です>