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コペルニクス・天球回転論




《好学なる読者よ、新たに生まれ、刊行されたばかりの本書において、古今の観測によって改良され、斬新かつ驚嘆すべき諸仮説によって用意された恒星運動ならびに惑星運動が手に入る。加えて、きわめて便利な天文表も手に入り、それによって、いかなる時における運動も全く容易に計算できるようになる。だから、買って、読んで、お楽しみあれ。》(コペルニクスの序)
1543年5年5月24日、臨終の床にあったポーランドの聖堂参事会員エコラウス・コペルニクスの許に、印刷されたばかりの彼の主著が届けられた。『天球回転論』と題するこの書こそは、古代・中世を通して支配的であったアリストテレス=プトレマイオス流の地球中心説(天動説)に真っ向から対立する宇宙論=太陽中心説(地動説)を打ち立て、〈科学革命〉という歴史的事件を引き起こす引き金となったものであり、近代の幕開けを告げる革命の書であった。
本書は、『天球回転論』第1巻の待望の新訳と、コペルニクスが初めて太陽中心説の構想を記した未刊論文『コメンタリオルス』の初の邦訳から成り、併せて天文学における〈コペルニクス革命〉の意味を解明する詳細な訳者解説を付したものである。原著刊行および著者没後450年を記念し、ガリレオ『天文対話』、ニュートン『プリンキピア』と並ぶ科学史第一級の古典をここに贈る。


目次


まえがき

I 天球回転論
『天球回転論』解題
読者へ  この著述の諸仮説について
カプアの枢機卿ニコラウス・シェーンベルクの書簡
最も聖なる主・教皇パウルス3世宛て、回転論諸巻へのニコラウス・コペルニクスの序文
ニコラウス・コペルニクスの諸回転の第1巻
 第1章 宇宙は球形であること
 第2章 大地もまた球形であること
 第3章 どのようにして大地は水と共に1つの球状をなすのか
 第4章 諸天体の運動は一様で円状、永続的であり、ないし複数
       の円〔運動〕から合成されていること
 第5章 大地に円運動がふさわしいかどうか、および大地の場所について
 第6章 地球の大きさに対する天の広大性について
 第7章 地球が、いわば中心として、宇宙の真中に静止している
       となぜ古代人たちは考えたのか
 第8章 前述の諸論拠への論駁およびそれらの不十分性
 第9章 地球に複数の運動が付与されうるか、および宇宙の中心について
 第10章 天球の順序について
 第11章 地球の3重運動について論証
訳注
付録1 『天球回転論』6巻の内容目次
付録2 1620年の訂正命令(教皇庁)

II コメンタリオルス
『コメンタリオルス』解題
ニコラウス・コペルニクスの小論(コメンタリオルス)
 1 序説
 2 天球の順序について
 3 太陽に関して現われる諸運動について
 4 運動の一様性は2分点ではなく恒星を起点とすべきこと
 5 月について
 6 土星・木星・火星の上位3惑星について
 7 金星について
 8 水星について
 9 結論
訳注

III 解説・コペルニクスと革命
1 はじめに
2 コペルニクス以前の天文学 1:ギリシアとローマの世界
2.1 同心天球説
2.2 導円‐周転円説
2.3 地球の不動性:ギリシアの地動説に抗して
2.4 アリストテレスの自然学
3 コペルニクス以前の天文学 2:アラビアとヨーロッパの世界
3.1 アラビア世界の天文学
3.2 ヨーロッパ世界の天文学:中世からルネサンスへ
4 コペルニクスの生涯と著作
5 コペルニクスの天文学:地球中心説から太陽中心説へ
5.1 理論的革新の動機
5.2 理論的革新への道筋
5.3 太陽中心説の革新性と問題性
6 コペルニクス説の受容と変容の過程
6.1 オジアンダー路線:太陽中心説の道具主義的理解の浸透
6.2 実在主義的太陽中心説への反動:新しいタイプの地球中心説の出現
6.3 コペルニクス路線:太陽中心説の実在主義的理解の浸透

文献
人名・書名索引
事項索引


著訳者略歴

コペルニクス
Nicolaus Copernicus 
高橋憲一
たかはし・けんいち

1946年茨城県日立市に生まれる。1970年早稲田大学理工学部電気工学科卒業。1979年東京大学大学院理学研究科退学(科学史・科学基礎論専攻)。1990年理学博士(東京大学)。現在九州大学大学院比較社会文化研究院教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


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コペルニクス・天球回転論

「コペルニクス・天球回転論」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/256頁
定価 4,104円(本体3,800円)
ISBN 4-622-04092-1 C1044
1993年12月24日発行

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