精神病の現象学
PHENOMENOLOGIE DES PSYCHOSES

判型 | A5判 |
---|---|
頁数 | 376頁 |
定価 | 7,700円 (本体:7,000円) |
ISBN | 978-4-622-04109-2 |
Cコード | C3047 |
発行日 | 1998年2月25日 |
備考 | 現在品切 |

PHENOMENOLOGIE DES PSYCHOSES
判型 | A5判 |
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頁数 | 376頁 |
定価 | 7,700円 (本体:7,000円) |
ISBN | 978-4-622-04109-2 |
Cコード | C3047 |
発行日 | 1998年2月25日 |
備考 | 現在品切 |
〈本書が目指しているのは、哲学から出発した精神医学的現象ではなく、精神科医によって実践されてきた、あるいは実践されている姿そのままの精神医学的現象学の全体像を示すことにある…。この全体像が精神病に限られているのは、精神病がすぐれて現象学の対象となるからである。実際、現象学は心理学的理解とは異なった、もっと広く深い理解の方法を提示する。したがって現象学は精神病の中核へ向かっての選りすぐった挑戦である。〉
かくして、この20世紀後半にフランス語圏で著された最も重要な精神病に関する現象学的な業績の一つは成った。それは、ミンコフスキーにはじまるフランスの精神病理学を基底において、ビンスワンガーから、テレンバッハ、ブランケンブルくへと連なるドイツ語圏の精神病理学の挑戦の系譜を詳細に記述したものである。ここに、分裂病性の疎外、自閉、自明性の喪失、メランコリーと躁病、妄想、神経症等のテーマについて、現象学的理解の過程が明らかにされている。
〈精神医学は人間存在の本質を、それにふさわしい水準に位置づけ、この本質の助けを借りてこの水準を尊重していく——精神医学的現象学はそのように理解される〉とする著者は、本書によって、〈人間学的〉精神医学の過去と将来を透視する。