みすず書房

錬金術師ニュートン

ヤヌス的天才の肖像

THE JANUS FACES OF GENIUS

判型 A5判 タテ210mm×ヨコ148mm
頁数 464頁
定価 8,250円 (本体:7,500円)
ISBN 978-4-622-04116-0
Cコード C1040
発行日 2000年6月23日
備考 現在品切
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錬金術師ニュートン

〈18世紀およびそれ以後において、ニュートンは近代に属する科学者の最初にして最大の者であり、合理主義者で、また冷やかで混じり気のない理性に従って思考することを教えた者と見られるに至った。私は彼をこのようには見ていない。……一部散佚したけれどもわれわれに伝わっているあの箱の内容をよく検討したことのある者なら誰も、そうした見方ができるとは思わない。ニュートンは理性の時代に属する最初の人ではなかった。彼は最後の魔術師であり、最後のバビロニア人でまたシュメール人であり、1万年には少し足りない昔にわれわれの知的財産を築き始めた人たちと同じような目で、可視的および知的世界を眺めた最後の偉大な人物であった。〉(ジョン・メイナード・ケインズ、大野忠男訳)

ケインズはニュートンの錬金術文書に注目したひとりだったが、科学史界でこのテーマを確立したのはB.J.T.ドッブズの功績であろう。主著というべき本書の概略は、著者自身が第1章に手ぎわよくまとめている。そこで述べられた課題は本書の全体を通じてみごとに達成された。
《神の真理》を窮極の目標に据え、過去と未来を凝視した双面神ヤヌスとしてのニュートン像が、〈近代科学〉観の再考を迫る。

目次

謝辞
1 アイザック・ニュートン、炉辺の哲学者
2 生長作用と摂理
3 宇宙創成と歴史
4 世界における神の活動様式——『プリンキピア』以前
5 世界における神の活動様式——『プリンキピア』の頃
6 世界における神の活動様式——『プリンキピア』以後、1867-1713年
7 世界における神の活動様式——『プリンキピア』以後、1713-1727年
8 エピローグ

訳者あとがき

付録A 「生長における自然の明らかな法則および過程について」
付録B 「ヘルメス」
付録C 「『闇の中より発する光』から」
付録D 「実験と観察、1692年12月および1692/3年1月」
付録E 「実地」
引用文献
索引