ラヴズ・ボディ
LOVE’S BODY

判型 | 四六判 |
---|---|
定価 | 5,170円 (本体:4,700円) |
ISBN | 978-4-622-04560-1 |
Cコード | C0098 |
発行日 | 1995年9月14日 |
備考 | 現在品切 |

LOVE’S BODY
判型 | 四六判 |
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定価 | 5,170円 (本体:4,700円) |
ISBN | 978-4-622-04560-1 |
Cコード | C0098 |
発行日 | 1995年9月14日 |
備考 | 現在品切 |
「われわれは他人の足で歩く」(alienispedibus ambulamus)——現代の『ツァラトゥストラはかく語りき』とも評される本書の「謝辞」にあるこの言葉は、この本の内容と形式、それに著者の思想を十全に言い表している。
母の胎内から生まれでた人間は、精神分析によれば、根源的不安のうちに母への回帰をねがう。この分離トラウマが人間の生を規定しているなら、分離から生じる個体化の原理、この現実の生を破砕し解体せねばならない。著者ブラウンは、外部と内部、存在と所有などあらゆる境界的区別をしりぞけ、父への反乱を起こした息子たちの物語=同胞組織という社会制度の起源を語る神話から説きおこして、「ボディ」という言葉を軸に、本書の中で新たに解放された人間の生を構築する。しかも、さまざまな断片と古今東西の作家の言葉の引用の織物のかたちで。
ギリシャ神話からブレイク、ロック、フロイト、ジョイス、アーレント等々、著者という個体も溶解する引用の断片から成る本書は、きわめてラジカルな思想詩、荒削りなトルソーであり、「作者とは何か」という問いもふくめ、徹底した時代批判の書となっている。
序
1 解放
2 自然
3 三位一体
4 統一
5 人格
6 代理
7 頭
8 境界
9 食物
10 火
11 破砕
12 復活
13 成就
14 審判
15 自由
16 無