みすず書房

ウィルソン氏の驚異の陳列室

MR WILSON’S CABINET OF WONDER

判型 A5変型判 タテ210mm×ヨコ128mm
頁数 184頁
定価 3,520円 (本体:3,200円)
ISBN 978-4-622-04649-3
Cコード C1098
発行日 1998年11月25日
備考 現在品切
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ウィルソン氏の驚異の陳列室

ロサンジェルスに実在する不思議な場所ジェラシック・テクノロジー博物館。本書はこの小さな建物の訪問記として始まる。屍に釘のような菌を生やす大きな蟻、物体を貫通するコウモリ、人間の角、トーストの上で焼かれたハツカネズミ……ここを訪れる者は二つのワンダーの間に捉えられてしまう。展示物に対する驚きと、どれが本物なのだろうという疑いの間に。
この博物館を創ったデイヴイッド・ウィルソン氏が求めるのも、驚異の感覚そのものなのだ。人間の真の想像力を生み出す驚きの感覚。そして、これこそは近代の黎明期に西欧の各地に数多く存在した「驚異の部屋」と呼ばれるコレクションの、まさに動機となるものだった。芸術と科学の双方において、純粋な想像力が果たす生産的な役割、そこから発展した博物館が今日そなえるに至った権威の怪しげな根拠。
螺旋状に進んで行く記述が読む者に起こさせる眩暈は、プレモダンがポストモダンにショートカットしたような、ウィルソン氏の博物館自体に似ているとも言えよう。
ポール・オースター、オリバー・サックス、アート・シュピーゲルマンが揃って絶賛する、話題のノンフィクション。