みすず書房

私は不死鳥を見た

メイ・サートン・コレクション

自伝のためのスケッチ

I KNEW A PHOENIX

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 264頁
定価 2,640円 (本体:2,400円)
ISBN 978-4-622-04653-0
Cコード C0098
発行日 1998年6月24日
備考 現在品切
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私は不死鳥を見た

『独り居の日記』の内省的なイメージから一転して、メイ・サートン25歳までの回想——溌剌とした幼女、反抗的なティーンエージャー、果ては劇団を主宰し、ブロードウェーを夢見て奔走する美しいメイが登場する。

場所は生地ベルギーの田舎家から、第一次大戦のために亡命したアメリカ、そしてまたヨーロッパへ。時代はまさに今世紀の曙から戦間期まで。誰もが人間の可能性を信じ、社会主義がアメリカの高校生にも夢をあたえた時代だった。

またこの時期は、メイの父親、ベルギーの青年ジョージ・サートンに、ハーヴァード大学が無条件で研究室と研究費をあたえた寛大な時代だった。メイも同じ地で実験的な教育を受け、両親の反対を押して女優になり、劇団の運営に行き詰って、ついに作家としての自覚に到達する。

各章を彩る「けた外れ」の人物たちも魅力的だ。ちょっとした変人ぶりをみせる偉大な学者の父親はもとより、ヴァージニア・ウルフからジュリアン・ハクスレーまで。多くの出会いをへて、「不死鳥」がしだいにメイのシンボルマークになっていく。冒険と挫折にみちた、すがすがしい自己発見の記だ。

目次

第1部 熱をはらむ世界
「父の家では…」
追憶の緑野
ゲントの青春
ウォンデルヘムの田舎家
おお、わがアメリカよ!

第2部 詩人の教育
「私は不死鳥を見た」
ベルギーの学校
ケンブリッジのラテン高校
シヴィック・レパートリー劇団
パリの冬
不可能なキャンペーン
イギリスの春
 訳者あとがき