『虚栗』の時代
芭蕉と其角と西鶴と

判型 | 四六変型 |
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頁数 | 200頁 |
定価 | 2,640円 (本体:2,400円) |
ISBN | 978-4-622-04654-7 |
Cコード | C0095 |
発行日 | 1998年6月8日 |
備考 | 現在品切 |

判型 | 四六変型 |
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頁数 | 200頁 |
定価 | 2,640円 (本体:2,400円) |
ISBN | 978-4-622-04654-7 |
Cコード | C0095 |
発行日 | 1998年6月8日 |
備考 | 現在品切 |
「『虚栗(みなしぐり)』と『好色一代男』が印刷された天和3年(1683年)は、20世紀ヨーロッパでいうとダダがシュルレアリスムに移行する1920年代初めと何やら似たような年であり、元禄期を前にして、この国の詩(俳諧)と小説が若々しく開花しようとした、すばらしい時代だったと思われる。其角という才気に満ちた俳諧師は、『虚栗』をまとめた時わずかに23歳だったのには眼をみはらざるを得ない。其角はシュルレアリスム初期段階のアラゴンであり、デスノスであり、バンジャマン・ペレに似ていた。ともあれこれは日本の古典文学についての、わたしの初めての著作であって……わたし自身は荒涼としか言いようのない、このところの世相の中で、これだけはまことに楽しく書き進めたのであった」。(あとがき)
芭蕉・其角・西鶴という3人の文人が生きた時代を背景に、詩(俳諧)と小説の誕生の現場に参入し、生きた古典文学を読む愉しみを満喫させてくれる異色の長編エッセー。小説『神田滅多町の女』を併収。