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日本文藝の詩学<品切>

分析批評の試みとして

著者
小西甚一

「作品を批評するとき、よんだ後の感想をひとまとめに述べる印象批評や、その作品本文が作者自身の書いた原文と、どれぐらい違ったものになっているか、あるいはどれだけ原本に忠実であるか――等を検討する本文批判とは違い、その作品がわれわれを感動させるのは、どのような書きかたになっているためかを細かく調べることが、すなわち分析批評なのである……〈この作品は、なぜわたくしをこれほど感動させるのか〉、あるいは〈この作品が感動的でないのは、構成が粗末なためか、語句の選択が不適切なためか、作者自身の感性が鈍いためか〉等を、あくまでも作品本文に即して考えてみようとした」(あとがき)。

本書の中核ほ、作品=テクストを精査し、読むひとを感動させるゆえんを明らかにした、分析批評の基本的実践である。芭蕉の発句「鴨の声ほのかに白し」と「兵どもが夢のあと」を詳細に読み込み、俳諧の流れに位置づけ、その普遍的な意味を明示した画期的な論考をはじめ、禅林詩と芭蕉俳諧の密接な関連、「さび」の系譜、さらに三島由紀夫の作品構造を探った2篇等、批評方法と感受性を鮮やかに示した9篇を収録する。

〈海暮れて鴨の声ほのかに白し〉――「単に客観的でありさえすれば、すぐれた句になるのであろうか……われわれがこの句にひきつけられるのは、幼稚な客観写生説が主張するがごとき意味での描写性ではなく、描写のかなたに潜む普遍世界の巨大さによってなのである」(「さび」の系譜)。



著訳者略歴

小西甚一
こにし・じんいち

1915年三重県に生まれる。1940年東京文理科大学卒業。東京教育大学教授、スタンフォード大学客員教授。プリンストン大学高等研究員、筑波大学副学長を歴任。筑波大学名誉教授。専攻 比較文学・日本中世文学。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「日本文藝の詩学」の画像:

日本文藝の詩学

「日本文藝の詩学」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/312頁
定価 3,456円(本体3,200円)
ISBN 4-622-04668-7 C3095
1998年11月10日発行
<ただいま品切です>