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フィンランド駅へ 下<品切>

革命の世紀の群像

TO THE FINLAND STATION

A Study in the Writing and Acting of History


ヴィーコのナポリから始まった物語は、上巻で、バブーフのパリへ、ボストン郊外の理想農場ブルック・ファームへ、そしてマルクスとエンゲルスが『新ライン新聞』を発行したケルンへと至った。下巻では、ロンドンで「商品の詩人、そしてプロレタリアートの独裁者」となるマルクスと、ペテルブルグの「若き鷲」トロツキーが登場。さらにレーニンはペトログラードのフィンランド駅で「人類史上はじめて、歴史哲学の鍵が、現実の歴史の錠にぴったり合う瞬間を目前にする」

本書の出版は1940年、ヒトラーがヨーロッパを席巻し、ソ連ではすでにスターリンの粛清が進行していた。そしてその後のソヴィエト・ロシアの展開は、当時のウィルソンの想像を超えるものだった。ソ連が崩壊した現在、明らかなことは、社会主義の理想を支えられるほど人間は倫理的ではなかったということだ。「それでも、一つの思想が構築されて行く過程は美しかったのだ。レーニンがフィンランド駅頭に降り立つまで、それはスリリングな知的冒険だったのだ」(池澤夏樹)

ウィルソンの優れた筆力と歴史的想像力から生まれたこの大河ドラマ=思想史は、永く読者を魅了することだろう。全2巻。


目次


II(続き)
14 歴史を演ずる者 バクーニン
15 カール・マルクス 商品の詩人、そしてプロレタリアートの独裁者
16 マルクスの死
III
1 レーニン ウリヤーノフ兄弟
2 レーニン 偉大なる校長
3 トロッキー 若き鷲
4 歴史を自分と同一視するトロッキー
5 自分を歴史と同一視するレーニン
6 フィンランド駅に立つレーニン
付録A カール・マルクス プロレタリア劇
付録B 微分法についてのマルクスの論文
付録C エンゲルスからマルクスへの手紙
付録D フォークト氏と現代におけるその後継者たち
後記(1971年)
訳注
訳者あとがき
索引


著訳者略歴

エドマンド・ウィルソン
Edmund Wilson

1895年ニュージャージー州に生まれる。1916年、プリンストン大学卒業。スコット・フィッツジェラルドと同期。第一次世界大戦従軍後、雑誌『ヴァニティ・フェア』『ニュー・リパブリック』の編集に参加。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
岡本正明
おかもと・まさあき

1960年、東京都に生まれる。1986年、東京都立大学人文学部修士課程修了(アメリカ文学専攻)。現在 中央大学法学部教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「フィンランド駅へ 下」の画像:

フィンランド駅へ 下

「フィンランド駅へ 下」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/368頁
定価 4,860円(本体4,500円)
ISBN 4-622-04679-2 C1098
1999年6月25日発行
<ただいま品切です>