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この私、クラウディウス

I, CLAUDIUS


生まれついての病身で吃音症、貧弱な肉体に足をひきずり、母からうとまれ歴史研究にうちこみ、誰にもかえりみられなかったこの人、クラウディウス。ところがカエサル、アウグストゥスの後継をめぐって有力候補が次々と抹殺されていくなかを、彼はひとり生きのびる。とうとう自分でさえ思いもかけない最高位に登りつめるまで。渦巻く陰謀、なみいる悪女たち。豪放な笑いにみちた目くるめく古代ローマの世界。

謎の多い実在の第四代ローマ皇帝クラウディウスが、ギリシア語で書いた34巻仕立ての自伝――という体裁をよそおって、20世紀を代表する詩人・小説家・評論家・神話学者ロバート・グレーヴズがこの書を著した。グレーヴズ作品で日本語訳されたものはこれまでなぜか少ないが、多作な作家であり、ことに本書は1934年の初版後たちまちベストセラーとなり各国語に翻訳されて世界で読みつがれている。ふたつの文学賞を受け、さらに1976年にはBBC放送が連続テレビドラマを制作し、その後ビデオ化されて親しまれている。1998年にランダムハウス社モダン・ライブラリーが選んだ「英語で書かれた20世紀の小説ベスト100」や、2005年の『タイム』誌「小説100選」にも堂々入選している。
タキトゥスとスエトニウスをはじめ厖大な資料に依拠した考証の確かさは、ローマ史専門家のあいだで定評がある。第一次世界大戦に従軍して重傷を負い、一命をとりとめて帰還したのち作者グレーヴズ自身がたどった生涯の遍歴もなかなかに面白い。
が、なにをおいても、華麗なる傑作歴史小説の待望久しかった日本語訳なのである。


目次


巻一 クマエで巫女の予言を聴く
巻二 おそるべき祖母リウィア
巻三 伯父ティベリウス、しぶしぶユリアと結婚
巻四 父ドルスス、ゲルマニアに死す
巻五 病弱な幼年期、未来を予表する鷲と狼の仔
巻六 ユリアの島流し、ティベリウス、ロドスで暮らす
巻七 初恋の美少女、毒殺される
巻八 大女ウルグラニッラと結婚
巻九 図書館で二人の歴史家と知り合う
巻十 リウィアとアウグストゥスの往復書翰
巻十一 従兄ポストゥムスの島流し
巻十二 ゲルマニアで三軍団壊滅
巻十三 アウグストゥスの死
巻十四 ティベリウス、帝位に即く
巻十五 ライン軍団の叛乱、兄ゲルマニクス窮地に立つ
巻十六 甘やかされすぎた幼児カリグラ
巻十七 エトルリア史の執筆をはじめる
巻十八 ポストゥムス殺害される
巻十九 ゲルマニクスの凱旋
巻二十 ゲルマニクスの死
巻二十一 セイヤヌスの陰謀
巻二十二 アグリッピーナの友人たち、次々と破滅
巻二十三 ウルグラニッラと離婚
巻二十四 リウィアとティベリウスの反目
巻二十五 リウィア、数々の暗殺の事情を語る
巻二十六 ティベリウス、カプリ島で自堕落な日々を送る、リウィア死す
巻二十七 セイヤヌスの処刑、粛清の嵐
巻二十八 ティベリウスの死
巻二十九 新帝カリグラの取り巻きたち
巻三十 母アントニア自害す、カリグラ、バイアエ湾を騎馬で渡る
巻三十一 カリグラ、己が神性を明かす
巻三十二 カリグラの仲介でメッサリーナと結婚
巻三十三 カリグラ暗殺
巻三十四 親衛隊に担がれて、クラウディウス、帝位に即く

訳者あとがき


著訳者略歴

ロバート・グレーヴズ
Robert von Ranke Graves

1895-1985。 ロンドン郊外のウィンブルドンに生まれ、チャーターハウス校在学中に詩作をはじめる。1914年、第一次世界大戦勃発とほぼ同時に陸軍入隊。従軍中の1916年に最初の詩集Over the Brazierを出版。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
多田智満子
ただ・ちまこ

1930-2003。詩人。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
赤井敏夫
あかい・としお

1957年生まれ。神戸学院大学人文学部教授。著書『トールキン神話の世界』(人文書院、1944)ほか。訳書 T・シュベンク『カオスの自然学』(工作舎、1986)ほか。

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

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「この私、クラウディウス」の画像:

この私、クラウディウス

「この私、クラウディウス」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/480頁
定価 4,620円(本体4,200円)
ISBN 4-622-04806-X C1097
2001年3月15日発行

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