魔王 上
文学シリーズ lettres
LE ROI DES AULNES

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 248頁 |
定価 | 2,530円 (本体:2,300円) |
ISBN | 978-4-622-04808-4 |
Cコード | C0097 |
発行日 | 2001年7月19日 |
備考 | 現在品切 |

LE ROI DES AULNES
判型 | 四六判 |
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頁数 | 248頁 |
定価 | 2,530円 (本体:2,300円) |
ISBN | 978-4-622-04808-4 |
Cコード | C0097 |
発行日 | 2001年7月19日 |
備考 | 現在品切 |
パリでガレージを営むアベル・ティフォージュは、子供たちの姿や声を収集する孤独な男だ。ある日少女暴行の嫌疑をかけられ拘留される。彼が釈放されたのは《奇妙な戦争》の開始のおかげであった。そして次々に符合する運命のしるしが彼を思いもよらぬ世界に運んでいく……。
ドイツ軍の捕虜となり森と動物になじんだ彼にとって、ロミンテン禁猟区への移動は、さらなる導きとなった。プロイセンの森の奥深く、そこで見たのは帝国狩猟頭ヘルマン・ゲーリングの宮殿。鹿を狩り、ライオンと共に肉を食らうその姿に、人食い鬼たる自らの本質を感じつつ、さらなる太古の世界に向けてティフォージュは旅する……。ついに到達したカルテンボルン城は少年戦士を養成するナポラで、ナチズムの核心を体現する場所だった。
ソ連軍の猛攻に崩壊寸前のドイツ第三帝国、その中で死んでいく少年たち、ティフォージュはとうとうしるしの意味を知らされる。
20世紀の戦争を描く文学において『ブリキの太鼓』とならび不動の位置を占める幻想小説の傑作。