みすず書房

「哲学」と「てつがく」のあいだ

書論集

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 288頁
定価 2,970円 (本体:2,700円)
ISBN 978-4-622-04812-1
Cコード C1095
発行日 2001年10月25日
備考 現在品切
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「哲学」と「てつがく」のあいだ

「作者、読者、あるいは主題……。そのどの地点へも言葉を収斂させないこと、どの地点でも言葉を停滞させないこと。作者への密かな手紙、批評あるいは感想、評価あるいは紹介などという湿地帯から遠く遠く離れた地点で、あるいは砂漠のなかで、言葉を拾いはじめること」。

ファッション批評の新たな地平を開いた『モードの迷宮』、ベストセラー『「聴く」ことの力』などで知られる著者初の書評集である。といっても、過去十年ほどの間に各誌紙で発表された書評をキーワード別に厳選したばかりか、読み継がれるべき古典や年来の愛読書、日々の読書について綴られたエッセイ、さらに人と書物の関わりを探る論考も収めた本書は、やはり副題が示すように「書論集」というほかはない。

「この人、読んで」でとりあげられるのは、伊東忠太、九鬼周造、松田道雄、鶴見俊輔、木田元、木村敏、筒井康隆、村上龍、港千尋ほか総勢18名。これら著者をめぐり、それぞれの作品群に則して、しなやかに思考を共振させていくスタイルは、そのまま「臨床哲学」、「聴くこと」としての哲学のあり方を示すものとなっている。書の海の羅針盤となる1冊。