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外山滋比古著作集 2

近代読者論<品切>


垂水書房版の『近代読者論』が刊行されたのは昭和38年であった。そのとき出版社の人が書店まわりをしたところ、書店のおやじさんに、「書名に誤植ができてしまって……」と慰められたという。数多ある「読書論」の類とちがって、「読者論」はそれほど知名度が低かった、いや、存在しなかったといってもよいだろう。いまだに、『近代読書論』の著者と紹介されることがあるという。

むかしは文学も音読され、共同体の財産であった。作者も読者も独立しておらず、交換できるものであった。それが活字本以後、作者と読者はバラバラになり、長いあいだ、読者は作者よりも一段低いレヴェルに落とされてきた。

しかし、テクストをあるがままに(作者の意図のままに)理解することは可能だろうか? この疑問から、〈近代読者〉が誕生する。読者は作者とは違う読みを実践し、原テクストの〈異本〉を創り出すのである。ここに至って、読者は作者から独立し、〈読み〉をとおして創造に参加することになる。世界に先駆けて、ユニークな〈受容理論〉を展開した画期的な成果。


目次


 I 近代読者論
読者の誕生/「のぞき」/読む/異本の原理/イメジ雑考/時間の意識/第三の意味/虚と実/掩蔽の世界/履歴効果/知的共鳴/負の表現 /縦と横/孤独な翻訳/モンタージュ/性格の概念/作家の神話/「場」の錯覚:距離と理解/アナクロニズム/地理的錯誤/感情移入/コンテクスチュアル・ファラシー
 II 読者の世界
1 読者論の前提/読者のスタイル/作品と読者の対話
2 黙読の問題/グーテンベルグ革命/共通経験の崩壊/演劇的伝達
3 文学の政治学/文学の経済学/修辞学/ニュー・クリティック
4 沈黙の発見/空間の機能/印象の二方向性/不明多義の美学
5 コモン・リーダー/批評家の読み/外科的と内科的/忘却の創造
6 五脚のテーブル/「聞く」と「読む」
7 言語の感覚/神話と論理/アレゴリー風理解/「にじみ」と「共鳴」/典型への収斂
 著作ノート


著訳者略歴

外山滋比古
とやま・しげひこ

1923年愛知県に生まれる。1947年東京文理科大学英文科卒業。同大学特別研究生修了。1951年「英語青年」編集長。ついで「英語文学世界」「月刊ことば」を創刊、編集。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「近代読者論」の画像:

近代読者論

「近代読者論」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/360頁
定価 3,300円(本体3,000円)
ISBN 4-622-04852-3 C1395
2002年6月10日発行
<ただいま品切です>