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ユダヤ人の歴史

A HISTORY OF THE JEWS


この世にもっとも優れた多くの価値を創造した民族、この世でもっとも深い悲劇と多くの受難を経験した民族として、ユダヤ民族は人類の歴史のなかでも特異の歩みをつづけてきた。

著者は日本版の序で述べている。「この本では、西暦第四世紀以後のユダヤ史のうちで、特にその『ヨーロッパ』時代に注意を注いでおります。しかし、それ以前、すでにユダヤ人たちは遠い大昔に溯る古代の歴史的記録の相続者であったのです。終始ユダヤ人は、かれらの不運が一時的なものにすぎず、しかもその逆境の時がどんなに暗くみえても、最後には不義が克ちえないことを神の存在が意味しているという、正義の神への絶対的信頼に支えられていたのです。この確信が、幾世紀もの迫害のうちにあって、それがわたしたちの時代に最高潮に達しながらも、かれらの民族的また宗教的一致を保ちましたので、遂に何世紀もの離散の後に、かれらの祖先の国において、その国民の中心地を復活する結果となったのです。そしてかれらが他のいかなる民族よりも、ヨーロッパとアジアとの間のかけ橋としての役を果し、地理的隔壁、人種的差異また宗教的教義を超えた古代の理想を掲げることができるならばこの確信こそ今日の迷い悩む世界に伝えることのできる最も大きな教訓なのであります。」

著者はオックスフォード大学に学び、ユダヤ研究の第一人者として、1939年以来65年まで同大学での講座を担当。ユダヤに関する多くの著作があるが、本書はその代表作である。


目次


第1部 イスラエル 紀元前1600~紀元前586年まで
1 ヘブライ民族の誕生
2 王国の成立
3 サマリア王国
4 ユダ王国
5 イスラエルの予言者

第2部 ユダヤ人 西暦紀元前586年~425年
6 捕囚からの帰還
7 ヘレニズムとの闘い
8 ハスモン朝国家
9 ローマの支配
10 パトリアルクの時代
11 メソポタミアのユダヤ人
12 タルムードの発展

第3部 ディアスポラ(離散の民)425~1492年
13 ヨーロッパのディアスポラ
14 キリスト教の勝利
15 イスラムの支配
16 北方の地
17 新たな学術
18 十字架の蔭
19 社会的変革
20 追究と迫害
21 最大の悲劇

第4部 黎明 1492~1815年
22 ルネサンスと宗教改革
23 レヴァントの難民
24 ポーランド(1648年まで)
25 ゲットーの生活
26  自由の夜明け
27 ゲットーの崩壊

第5部 新時代 1815~1935年
28 改革と解放
29 反セム主義と新たなディアスポラ(離散の民)
30 新たな世界

第6部 第二次世界大戦とその後
31 破滅と復興

参考文献
訳者あとがき
索引


著訳者略歴

シーセル・ロス
Cecil Roth

1899年、ロンドンに生まれる。第一次大戦に従軍したあとオックスフォード大学に入り、歴史学を学ぶ。初期の論文はイタリア・ルネサンスを中心としたものが多かったが、その後スペイン史とユダヤ史に転じた。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
長谷川真
はせがわ・しん

1916年東京に生まれる。ハンプデン・シドニー大学、フェイス神学校卒業。第二次大戦後帰国、早稲田大学講師、1956-57年および1961年イスラエル留学、ヘブライ大学・スウェーデン神学院に学ぶ。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
安積鋭二
あづみ・えいじ

1915年兵庫県に生れる。1944年九州帝国大学法文学部宗教学科卒業。国立国会図書館勤務を経て、鹿児島経済大学教授(社会学)、1986年歿。

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「ユダヤ人の歴史」の画像:

ユダヤ人の歴史

「ユダヤ人の歴史」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/352頁
定価 4,180円(本体3,800円)
ISBN 4-622-04908-2 C1022
1997年6月6日発行

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