カロッサ詩集【新装版】

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 186頁 |
定価 | 1,870円 (本体:1,700円) |
ISBN | 978-4-622-04923-4 |
Cコード | C0098 |
発行日 | 1998年1月19日 |
備考 | 現在品切 |

判型 | 四六判 |
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頁数 | 186頁 |
定価 | 1,870円 (本体:1,700円) |
ISBN | 978-4-622-04923-4 |
Cコード | C0098 |
発行日 | 1998年1月19日 |
備考 | 現在品切 |
カロッサ(Hans Carossa, 1878-1956)
カロッサの試作品は量において少いが質においては重い。その質は、さまざまな体験の煮つまり昇華した結晶を想わせるものである。これらの作はしばしば紫水晶あるいは瑪瑙のような感覚を持っているが、それを見つめているとその中には人生智が光っている。そういう特徴においてカロッサの詩はドイツ文学作品の中でゲーテの『西東詩集』やノヴァーリスの『断片』と本質的に似ている。すなわちこれらの作は詩としてきわめて彫琢されたニュアンスと感覚的なほんとうの新しさを持っていて、ときとしてシュールレアリスムの詩的意企におのずから近いような精緻さを持ちながら同時にまた信仰告白の書である趣きを示している。(片山敏彦)