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地球に未来はあるか【新装版】

地球温暖化・森林伐採・人口過密

THE DOOMSDAY BOOK


1997年末に開かれた「温暖化防止京都会議」は、メディアでも大きく取り上げられた。しかし、環境破壊の危機を回避するシステムが確立されたとは、到底いいがたい。『人間に未来はあるか』の姉妹編であり、1970年に刊行された本書は、人間が新物質生産と大量生産の技術によって自己の存続の基盤である地球に重大な影響をおよぼし、人類の存続を不可能とするような道程をまっしぐらに進んでいることを警告している。

著者は本書の前半で、今日、地球上のいたるところで、多くの産業公害がいかに各地域の住民の生存を脅かし、自然環境を破壊しつつあるかを、多くの最新の資料と自らの観察を通して印象深く語りながら、それらが実は地球全体の大気、水、土壌、資源を濫費し、汚染し、気象を変え、自然循環を断ち、人類絶滅の危機が地球の全面から刻々と忍び寄っていることを強調する。後半においては、これらの危機の本質が人口増大と技術の悪循環にあることを論じる。技術は人間の数の増加を可能にし、人間の数の増加は技術の進歩を要求する。地球から資源を取り入れるとともに、一方では廃棄物を排出するというこのサイクルは、今日ますます加速的に回転している。しかも資源の枯渇と廃棄物の充満によって、このサイクルが停止する日は近い。

地球温暖化とCO2、森林伐採、DDT、滅びゆく動物の問題等々、著者の予見の的確さに驚くとともに、このような警告を無視して時代が進んでいることの恐ろしさを感じる。荒涼たる地球上に最後の審判の日を待つ人間の姿を浮彫りした書である。


目次


1 微生物としての人間
警告の言葉/宇宙船「地球」号/汚染と超汚染/人口問題/多くの犠牲を払った勝利
2 惑星工学
水が作用する/地震をつくるもの/核のブルトーザー/万年氷の融解/樹木を節約しよう3 氷期か熱死か?
温暖効果と寒冷効果/思わしくない展望/気候の“はねとび”/熱死
4 自然は逆襲する
人口爆発/害虫制御の危険/滅びゆく動物/湖と失敗/大循環/硝酸塩/有毒ガス
5 最後のあえぎ
イバラの冠/赤潮/限りある海洋投棄/石油の臭い/酸素の危機
6 汚染物質のニュールック
汚染物質としての石綿/DDT―その役割/DDT、性、ガン/生物学的制御/ワシはどうなったか?
7 もう窒息寸前だ!
鉛の脅威/あなたたちが吸っている鉛/もっとも致命的な金属/短い一生と歓び
8 五番目の元素
放射性廃棄物の問題/クリプトンとトリチウム(三重水素)/安全な水準というものはあるのか/生物への蓄積/許容線量/ガンと許容線量/事故の危険について/だましにだまして/結論
9 地球上の人口は限度に来ている
エネルギーの借方/飢えか飽食か/人口予測は信頼できるか/いろいろなタンパク質/侵食/今後の問題
10 人口の激減、それはいつやってくるか
ごったがえす住民/都市の事情/動物における混みあい/自然の野生と郊外/最適人口
11 地球を傷つけないで
「世界環境監視」と「地球環境組織」?/個人の努力/あなたは、もう代償を払っている/これまでの進歩/お偉ら方たち/盲点
12 技術の悪夢
技術の板ばさみ/共有地の危機/経済学の破産/技術の踏み車/技術の擁護者たち/自然の愛/三重の危機
訳者あとがき


著訳者略歴

ゴードン・R・テイラー
Gordon Rattray Taylor

1911年イギリスに生まれる。ケンブリッジ大学で生物学を学ぴ、ジャーナリズムの世界に入る。第二次大戦中、BBCで働き、また連合国派遣軍最高司令部(SHAEF)の心理戦争班に勤務した。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
大川節夫
おおかわ・せつお

1933年大阪市に生まれる。1959年大阪大学理学部物理化学修士課程修了。1960年朝日新聞社入社、1993年同社退社。訳書 テイラー『地球に未来はあるか』(1971、1998、みすず書房)。

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「地球に未来はあるか【新装版】」の画像:

地球に未来はあるか【新装版】

「地球に未来はあるか【新装版】」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/312頁
定価 2,916円(本体2,700円)
ISBN 4-622-04936-8 C0045
1998年3月20日発行

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