道しるべ【新装版】
VAGMARKEN

| 判型 | B6判 | 
|---|---|
| 頁数 | 208頁 | 
| 定価 | 3,080円 (本体:2,800円) | 
| ISBN | 978-4-622-04937-1 | 
| Cコード | C1010 | 
| 発行日 | 1999年5月10日 | 
| 備考 | 在庫僅少 | 

VAGMARKEN

| 判型 | B6判 | 
|---|---|
| 頁数 | 208頁 | 
| 定価 | 3,080円 (本体:2,800円) | 
| ISBN | 978-4-622-04937-1 | 
| Cコード | C1010 | 
| 発行日 | 1999年5月10日 | 
| 備考 | 在庫僅少 | 

1953年から、1961年飛行機事故による死まで、国連事務総長の任にあったスウェーデン人、ハマーショルド。
不慮の死後、秘められた〈心の日記〉が見出された。公刊のためでなく、自らのために書かれたこの「道しるべ」は、公務の世界とは全く異なった、不安と憧れに満ちた感じやすい一つの魂を示している。
その精神の顔立ちにおいて、パスカル、クローデル、ブーバー、ヴェイユを思わせるであろう。北欧のフィヨルドを吹き渡る大気の厳しさ、澄んだ自然の懐から生まれた、清冽な詩がここにある。
公刊当時、ノンフィクション・ベストセラーとして、世界中の読書人の関心を大きくひいた。国際社会が混迷しつつある現在、今一度ハマーショルドのゆるぎなき言葉に耳を傾けたい。
[初版1967年6月、新装復刊1999年]
はじめに……K・F・アルムクヴィスト
1925-1930年
   さらに遠く、道の土地へと私は駆りたてられてゆく。
1941-1942年
   彼はまっすぐ立っていた——あたかも独楽が、鞭の鳴りひびくあいだ倒れないように。
1945-1949年
   一瞬ごとに、おまえはいまのおまえを選ぶ。しかし、おまえはおまえ自身を選んでいるか。
1950年
   ——「わが居るところに汝らもおらん」という約束に較べれば、この世の楽しみなどなにものであろうか。
1951年
   「夜は近きにあり。」そう、またひととせを重ねた。そして、もし今日が最後の日であるとしたら!
1952年
   「夜は近きにあり。」道のなんとはるけきことよ。しかし、この道を辿るために要した時間は、……
1953年
   「——夜は近きにあり。」過ぎ去ったものには——ありがとう、来たろうとするものには——よし!
1954年
   「——夜は近きにあり。」始むるを許されし我が業を成し遂げさせたまえ。
1955年
   「——……かちえざるもの、なにひとつとしてなければなり……」
1956年
   御身のまえにあらん、父よ、正しく、またへりくだりて
1957年
   夜は近きにあり…… 日々、これ初日——。日々、これ一生。
1958年
   かくて世界は朝ごとに、赦されて、あらたに創りださるべし——御身のうちに、御身によりて。
1959年
   「なんぢ真実をこころの衷にまでのぞみ わが隠れたるところに智慧をしらしめ給はん」
1960年
   赦しは因果関係の連鎖を断ち切る。なんとなれば、おまえを《赦す》——愛ゆえに——者は、……
1961年
   「おお、私たちを魂のこの激しく痛む急所へと導きたもうた御身よ、……
あとがき