生きる権利と死ぬ権利【新装版】
LE DROIT DE VIVRE ET LE DROIT DE MOURIR

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 360頁 |
定価 | 3,520円 (本体:3,200円) |
ISBN | 978-4-622-04975-3 |
Cコード | C0010 |
発行日 | 2000年6月5日 |
備考 | 現在品切 |

LE DROIT DE VIVRE ET LE DROIT DE MOURIR
判型 | 四六判 |
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頁数 | 360頁 |
定価 | 3,520円 (本体:3,200円) |
ISBN | 978-4-622-04975-3 |
Cコード | C0010 |
発行日 | 2000年6月5日 |
備考 | 現在品切 |
脳死と〈人間の尊厳〉の問題は、もっとも現代的な問いである。
著者は1929年生まれのフランスの著名な弁護士で、多くの政治家・文化人の顧問弁護士として、現代生物学の発展が作り出した新しいモラルと法について多くの経験を重ねてきた。体験と知恵、良識と展望の結晶といえよう。
いままでの生死についての常識が新しい検討のテーマとなり、「生きる権利」と「死ぬ権利」は別々のものではなく、深くつながっている。またかつての《生きることの尊重》というモラルも単純なものではなくなった。
なぜなら、生命と健康の防衛の巨大な成功がもたらした一局面として、脳死または植物状態の生命の維持について、それが成功と呼ぶに値するかどうか? あるいは胎内児の段階で、先天的に欠陥を持つことが予見しうる場合、分娩の是非についてどう判断したらよいのか? また、回復不能の外的傷害を受けたさいに、万全の犠牲を払うべきかどうか? 治療技術の進歩は天文学的な数字の治療費を要するが、この受益者を人はどうして選択できるだろうか?
訳者(前東大附属病院長)は本書の鋭い知見に魅惑され、日本の人びとにぜひ読んでいただきたいと発願して十年の年月を経た。ここにようやく公刊の運びとなったのである。