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玩具と理性【新装版】

経験の儀式化の諸段階

TOYS AND REASONS


〈玩具の世界は、子どもの築く港だ。自我の分解修理が必要なとき、彼はそこに帰ってゆく。〉(『幼児期と社会』)

遊びによって世界の雛形がつくられ、経験が処理され、現在は劇化され、ふたたび生への希望を強化するという。〈これがつくりたかったんだ〉と遊戯の完了を告げる黒人少年ロバートの症例分析は、そのすべてを物語っているだろう。さらに人との遊び、ものとの相互交渉のそれぞれの場にあらわれる新しい視覚と時空の経験は、認識の道具と生きいきした理性の胎盤をつくるだろう。例えば、ことばの習得以前に、パズル・積木・方向磁石に沈潜して遊ぶ幼児アインシュタインの姿が印象深く語られている。
ホイジンガやローレンツなどの提示した問題もここに吸収され、臨床心理の立場から遊戯性のもつ意味の多面性が明らかにされ、その重要性が問われている。「遊びこそ、習慣の産婆である」とベンヤミンはかつて言った。自由な活動余地を試みる遊びと、それに対抗しつつ統合的発達をうながす儀式化、遊びと現実、個体と共同意識など、その対立が導き出す弁証法的構図が、人間の内側から具体的に示されるだろう。



著訳者略歴

エリク・H・エリクソン
Erik H. Erikson

1902年ドイツに生れる。精神分析学者。アンナ・フロイトに教育分析を受け、ウィーン精神分析研究所で児童の分析に従事。1933年渡米、ボストンで児童分析医を開業し、同時にハーヴァード大学の研究生となる。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
近藤邦夫
こんどう・くにお

1942年東京に生まれる。1965年国際基督教大学卒業。東京大学大学院教育心理学博士課程中退。東京大学学生相談所、千葉大学教育学部を経て、現在東京大学教育学部教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


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玩具と理性【新装版】

「玩具と理性【新装版】」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/224頁
定価 2,808円(本体2,600円)
ISBN 4-622-04988-0 C1037
2000年10月10日発行

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