みすず書房

魔術から科学へ

みすずライブラリー 第2期

FRANCESCO BACONE

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 308頁
定価 3,300円 (本体:3,000円)
ISBN 978-4-622-05039-1
Cコード C1310
発行日 1999年6月10日
備考 現在品切
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魔術から科学へ

古代以来、形而上の学としての科学に劣るものとされてきた機械的技術は、三大発明に代表される中世後期からルネサンスをへて、その価値を新たに見出され、科学革命に向けての一歩を踏みだした。本書は、17世紀初期にいたる科学思想史にF・ベーコンがしるしたものを明らかにしたイタリアの碩学、ロッシの意欲作である。

科学的研究組織の編成、自然と技術の大百科全書編集、自然を支配し制御する機関‐道具としての論理学の改造…魔術的・錬金術的な思想の伝統の影響を脱し、方法的な共同研究としての科学をめざしたベーコンの思想を、ここに再構築する。

目次

ベーコン思想の歴史的意義——まえがき
1章 機械的技術・魔術・科学
1 機械的技術の文化的意義
2 魔術の遺産
3 魔術の批判と科学の理想
2章 伝統哲学の検討
1 伝統との絶縁
2 歴史の機能と知識の社会学
3 自然主義者とプラトンの責任
4 アリストテレスとスコラ主義
5 ベーコンの歴史的図式
3章 古典的寓話と科学改造
1 神話的・寓話的文学
2 「人知の省察」「学問の進歩」「古人の知恵」
3 ベーコンの神話解釈
4 「古人の知恵」の唯物論的自然主義
5 倫理的・心理的主題
6 政治的リアリズム
7 「学問の尊厳と進歩」
8 唯物論的原子論
9 有機的世界観
4章 論理学・弁論術・方法
1 ベーコン論理学の意義
2 ルネサンスの弁論術
5章 言語とコミュニケーション
1 技術の発見と論証の発見
2 判定の術とイドラ論
3 記号、言語、市場のイドラ
4 コミュニケーションの方法
5 弁論術の機能
6章 弁論術的伝統と科学の方法
1 伝統的論理学と新しい論理学
2 科学的認識と弁論術的モデル
3 事例表の理論と自然のデータ
4 記憶術と記憶への補助
5 トピカと自然誌
6 魔術から科学へ

〈付〉原注に関する略語、略記号について

近代科学思想の形成をたどる名著——訳者あとがき
第二版への訳者あとがき
みすずライブラリー版に寄せて