サド、フーリエ、ロヨラ【新装版】
SADE FOURIER LOYOLA

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 320頁 |
定価 | 3,960円 (本体:3,600円) |
ISBN | 978-4-622-05129-9 |
Cコード | C1010 |
発行日 | 2002年6月5日 |
備考 | 現在品切 |

SADE FOURIER LOYOLA
判型 | 四六判 |
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頁数 | 320頁 |
定価 | 3,960円 (本体:3,600円) |
ISBN | 978-4-622-05129-9 |
Cコード | C1010 |
発行日 | 2002年6月5日 |
備考 | 現在品切 |
呪われた作家サド、稀有のユートピア思想家フーリエ、イエズス会の聖人ロヨラ、背徳と幻視と霊性を象徴する、この三人の“近代人”の共有するものは何か。著者バルトは、言語学、記号学の方法によってのみならず、これに社会学、人類学、精神分析等の知見を加えて、彼らが、同じエクリチュール(書き方)をもつロゴテート(言語設立者)であることを明らかにする。ロゴテートとは、既存の言語体系に基礎をおきながら、これを超えた新しい言語宇宙の創設者をいう。この宇宙は、音声、記述言語によるだけでなく、さらに、行為としての言語(サド)、イメージとしての映像言語(ロヨラ)を含んでおり、ここにはバルトの現代的言語観が反映されている。
本書の特色は、三人のもつ思想の内容にではなく、各人の表現形式に焦点をおき、分析を展開している点である。これは形式——“エクリチュールの高揚”こそが、“社会参加”を形づくるという、著者の文学的確信に由来している。この書は、バルトの著述のなかでも精密さと完成度において、ひとつの頂点をなし、現代フランス文芸批評の水準を示している。
[1975年3月4日初版発行/2002年5月10日新装版発行]
サド I
ロヨラ
1 エクリチュール / 2 多様なテキスト / 3 神託 / 4 想像力 / 5 分節化 / 6 木 / 7 トピカ / 8 集合 / 9 幻影 / 10 イメージの正統性 / 11 計算法 / 12 秤と標示
フーリエ
出発 / 快楽の計算 / 金銭が幸福を生む / 発明家であって、作家ではない / メタ=書物 / 炎色の古靴 / 形象文字 / 自由主義的? / 情念 / 幸福の木 / 数 / 椿桃 / 体系/体系的なもの / パーティ / 果実の砂糖煮 / きょうの天気
サド II
〈女〉を隠すこと / 食物 / 継目なしのベルト / 検閲、発明 / パンに対する憎悪 / 照明された肉体 / 洪水 / 社会的 / 礼節 / 修辞学の形象 / 裸形性 / 木目模様 / 不可能事 / ハンケチ / 家族 / 鏡 / 刻印 / ラプソディー / 放蕩の家具 / 標識 / ヘルメット / 言語活動の分割 / 告戒 / 議論、情景 / 言語活動の空間 / 反語 / 旅行 / 先駆者サド / リベルタンの詩法 / 機械 / 色彩 / シーン、機械、エクリチュール / 言語活動と犯罪 / 同音異義 / ストリップ=ティーズ / ポルノグラム / オーギュスタンの言語 / 文の満足 / 秩序づけること / 交換 / 口述筆記 / 連鎖 / 文法 / 沈黙 / ページの下に / 儀礼的なもの / 固有名詞 / 窃盗、売淫 / 縫合 / 赤い糸 / 頭だけの欲望 / サディズム / 繊細さの原則
生涯
サド
フーリエ