みすず書房

大正から昭和の満州事変、盧溝橋事件にかけて、陸軍大臣、朝鮮総督、外務大臣を務め、何度も総理大臣候補に名前の挙がった陸軍軍人、宇垣一成(うがき・かずしげ、1868-1956)。陸軍の軍縮と近代化を進め、陸軍によるクーデター未遂事件=三月事件の黒幕ともいわれ、日中戦争の拡大に対して対中国和平工作を担うなど、その経緯について記されている。日本現代史における重要人物の日記をオンデマンド版でお届けする。

第3巻 昭和14年3月-昭和24年7月
対中国和平工作後の下野、証人としての東京裁判「全面和平は、結局成立の可能性があり、努力と条件によつて必ずできるものと私は信ずる。」(昭和19年「大陸視察感想記〔大要〕」)「前日に引続き午前約4,50分の尋問を受けたり(南、畑、小磯、大川、広田の弁護人)。左したる事もなく、生れて始めて法廷に立ちたり。」(昭和21年7月1日

[1971年1月初版発行]

目次

一 如庵随想録 二十   昭和十四年三月 同十五年二月
昭和十四年三月上旬以降之随感録
〔参考〕日独伊三国協定問題ノ経緯(昭和十四年一月九日陸軍省軍務課)
宇垣宛吉田茂書翰(昭和十四年八月二十五日付))
昭和十五庚辰新春以降の思の儘

一 如庵随想録 二十一   昭和十五年二月 同十六年四月
皇紀二千六百年第一回以降之随感録
昭和十六年辛巳元旦以降の随筆

一 如庵随想録 二十二   昭和十六年五月 同十七年八月
昭和十六年五月始以降の随感録
〔著者附記〕東条内閣成立
昭和十七年元旦以降の記録

一 如庵随想録 二十三   昭和十七年八月 同十八年十二月
昭和十七年八月下浣以降之随筆
昭和十八年(癸未)元旦以降之随筆

一 如庵随想録 二十四   昭和十九年一月 同二十年十月
甲申元旦以降之感想録
〔参考〕或問或答(昭和十九年八月記)
昭和二十年
〔参考〕宇垣宛吉田茂書翰(十九年十二月三日)
〔著者附記〕太平洋戦争時代

一 如庵随想録 二十五   昭和二十年十月 同二十三年三月
昭和二十年十月十日以降の記事
昭和二十一年一月一日以降の随感記
昭和二十二年随筆
昭和二十三年

一 如庵随想録 二十六   昭和二十三年四月 同二十四年七月
昭和二十三年四月一日以降の記事
昭和二十四年

附録
 対支政策の基本要綱(昭和十九年十月十五日)渡辺 渡
 支那事変解決に対する意見(昭和十九年十月十五日)渡辺 渡
 宇垣応答録(中保与作設問)(昭和二十一年二月十二日))
略年表
人名索引