ニューロン人間【新装版】
L’HOMME NEURONAL

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 480頁 |
定価 | 4,400円 (本体:4,000円) |
ISBN | 978-4-622-07011-5 |
Cコード | C3045 |
発行日 | 2002年9月20日 |
備考 | 現在品切 |

L’HOMME NEURONAL
判型 | 四六判 |
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頁数 | 480頁 |
定価 | 4,400円 (本体:4,000円) |
ISBN | 978-4-622-07011-5 |
Cコード | C3045 |
発行日 | 2002年9月20日 |
備考 | 現在品切 |
ニューロン=神経細胞の束であるという意味においては、ハツカネズミもサルも人間も同じである。なぜ人間だけが文字を操るまで、進化したのであろうか? 大脳の構造と分子・原子レベルでの機能、行動するとはイメージを描くとはどういうことか、ニューロンを創る遺伝子の力、成長するうえでニューロンの果たす役割、サルから人間への進化の過程を順を追って検討する。
21世紀に入り、ヒトゲノムの解析により、人間の心が理解できるのではないかとも考えられ、またコンピューターの発展により、人間の脳に近い判断を行うことのできる、人工知能の可能性について議論されている。これらの論点について考えるうえでも、筋道をわかりやすく示唆してくれる書である。
[1989年4月10日初版発行]
序文
第1章 「こころの器官」——古代エジプトからベル・エポックまで
人間は大脳によって思考する/こころと身体/骨相学/ニューロン/電流と「薬物」/歴史の良識
第2章 大脳の分解
大脳の肉眼解剖/新皮質の拡大/微小回路/配線/モジュール構造か結晶構造か/ハツカネズミから人間へ
第3章 「動物精気」
大脳の電気的活動/神経信号/発振器/ニューロンからニューロンへ/分子‐錠/「精神の原子」再考
第4章 行動化
鳴くことと逃げること/飲むことと痛むこと/快感を得ることといらだつこと/オルガスムに達すること/分析すること/話すことと行うこと/刺激から反応へ
第5章 心的対象
心的イメージの物質性/知覚対象・概念・思考/心的対象の生物学的理論に向けて/ニューロンの組み立て/意識の諸問題/注意/感情の計算/心的対象を見る/精神の「物質」
第6章 遺伝子の力
解剖学的構造の突然変異/行動の遺伝/ゲノムの単純性と大脳の複雑性/セル〔細胞〕‐オートマトン/胚‐システム/皮質の発生/大脳の宿命
第7章 後発生
真性双生児間の差異/成長円錐の行動/退化と重複/胎児の夢/シナプスの組み立て/選択的安定化による後発生理論/後発生の実験による検証/大脳半球の専門化——遺伝子の力か後発生か/文化の刻印/「学習とは削除すること」
第8章 人類創造
サルの染色体/化石の難題/年若いチンパンジーのウィンク/情報伝達遺伝子と選択的安定化/アウストラロピテクスの遺伝学/「現象としての人間」再考
第9章 大脳——世界を表現するもの
用語解説
訳者あとがき
参考文献