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白秋と茂吉

著者
飯島耕一

かはたれのロウデンバッハ芥子の花
 ほのかに過ぎし夏はなつかし
とほき世のかりょうびんがのわたくし児
 田螺はぬるきみづ恋ひにけり

茂吉に比べて、白秋の存在は名のみ先行して余り読まれていないようである。しかし白秋の詩作品のすばらしさは、萩原朔太郎が彼を師と仰いだ一事をもってしても十分に推察されよう。また「アララギ」の写生に対して、白秋は「多磨」創刊によって短歌運動を推進し、もう少し自由な文学空間を志向した。

本書は、白秋と茂吉の作品と生涯を対比しつつ、二人の異なる特性を詳細に鑑賞・吟味したユニークな成果である。九州柳河と東北金瓶という出自からくる感性の違い、写生と象徴主義、暗鬱と蒼穹など、両者の相違点を作品に即しながら明らかにしてゆく。朔太郎や犀星、折口信夫、中野重治、西脇順三郎など、多くの詩歌人たちとの関係を踏まえつつ、著者は改めて、白秋と茂吉の意味を近=現代文学史のなかに位置づける。歴程賞を受賞した『北原白秋ノート』の増補=決定版たる本書は、優れた作家論であると同時に、異色の近=現代短歌史でもある。



著訳者略歴

飯島耕一
いいじま・こういち

1930年岡山に生まれる。1952年東京大学文学部仏文科卒業。國學院大学教授を経て、2000年3月まで明治大学教授。1953年詩集『他人の空』(ユリイカ)。1955年シュルレアリスム研究会をつくって数年間続いた。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「白秋と茂吉」の画像:

白秋と茂吉

「白秋と茂吉」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/304頁
定価 4,320円(本体4,000円)
ISBN 4-622-07065-0 C1095
2003年10月6日発行

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