みすず書房

芸術と貨幣

ART AND MONEY

判型 A5判 タテ210mm×ヨコ148mm
頁数 320頁
定価 5,500円 (本体:5,000円)
ISBN 978-4-622-07078-8
Cコード C1010
発行日 2004年1月 9日
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芸術と貨幣

初期キリスト教時代の写本挿絵を彩る金色の後光。あるいは、インベスティメント・アートの成立要素である証券の買い入れや利子の受け取りといった商取引。有形・無形にかかわらず、美術作品の中に潜む貨幣の表象を展覧する本書は、宗教と貨幣の思いもかけない結びつき、視覚芸術における多様に絡まった美的・政治的・経済的信仰の結び目にまなざしを向け、芸術と貨幣についての歴史と理論を組み立ててゆく。

典礼の聖杯やイコンにはじまり、ビザンティン、北方フランドル、アメリカの諷刺画、トロンプ・ルイユ、現代のミニマル・アートやコンセプチュアル・アートまで、接点などなく思える芸術作品と文明の産物の中に、「貨幣」という共通語を見いだし、論じるユニークな試み。

目次

謝辞
作品一覧

1 序論
2 芸術と貨幣
キリスト教/イコンと銘刻/聖餅/聖餐代用硬貨/聖杯/黄金の受胎告知/聖包皮/金と後光/税の助言/貨幣神/クリュソグラフィー
3 表象と交換
アメリカ/綺麗なお金/貨幣悪魔/表象の問題/視覚を騙す/贋金/モノごとの終わり
4 結論
芸術の精算/それでも重要なモノ


訳者あとがき
参照した文献
論及した芸術家一家