戦争とテレビ
WAR AND TELEVISION
判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 360頁 |
定価 | 3,080円 (本体:2,800円) |
ISBN | 978-4-622-07091-7 |
Cコード | C1036 |
発行日 | 2004年5月10日 |
備考 | 現在品切 |
WAR AND TELEVISION
判型 | 四六判 |
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頁数 | 360頁 |
定価 | 3,080円 (本体:2,800円) |
ISBN | 978-4-622-07091-7 |
Cコード | C1036 |
発行日 | 2004年5月10日 |
備考 | 現在品切 |
戦争・テロの報道洪水のなかで、「戦争をテレビで観ること」に違和感がなくなっている。われわれはテレビをとおして戦争をどう知るのか。戦争の「歴史」は映像によってどのように「編まれていく」のか。
本書は、戦争の当事者がテレビ報道をどう操作・統制し、メディアの五感を麻痺させるか、「テレビの客観性」は制作の過程でどのように組み立てられるか、バランス重視の「左右対称病」が蔓延する詳細をヴェトナム戦争と湾岸戦争に即して分析する。
さらに湾岸戦争はアメリカ人にとって、ヴェトナム戦争を忘れるための戦争でもあった。その推進派も抵抗派も、テレビを十全に利用した。歴史と記憶の問題は、テレビ・メディアのあり方と切り離せない。
さかのぼって朝鮮戦争は、テレビ以前の戦争、アメリカ人にとっては「忘れられた」戦争だ。本書の後半は、著者自身が英国のテレビ局の依頼で、この戦争について北朝鮮でドキュメンタリーを制作した体験記。「嘘をつかない」はずの映像が、後年になって回顧・考察されると、なぜか戦争の古典的解釈が揺らぎはじめる。
著者はアメリカの対東アジア外交史、とくに朝鮮半島問題の世界的権威。本書は、戦争や人の生死をテレビで「体験」することの重大性について再考をせまるだろう。
日本の読者へ
謝辞
序論
I
第1章 テレビはなにか?
第2章 ドキュメンタリーとドキュドラマ
第3章 ヴェトナム戦争 はたして「テレビ戦争」だったのか?
第4章 「ノーモア・ヴェトナム」 湾岸戦争
II
第5章 始動 テレビ以前——知られざる戦争
第6章 準備段階 「他者」への接近
第7章 本番 最後の共産主義者を撮る
第8章 放送まで 「知られざる戦争」をめぐる駆け引き
エピローグ
訳者あとがき・解説
原注
索引