みすず書房

テクストの出口【新装版】

LE BRUISSMENT DE LA LANGUE

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 264頁
定価 3,190円 (本体:2,900円)
ISBN 978-4-622-07155-6
Cコード C1098
発行日 2005年6月24日
備考 現在品切
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テクストの出口【新装版】

「プルーストにとって、《人生の半ば》は、もちろん、母親の死でした……遅まきながら、この悲しみは、私にとっても、私の人生の半ばとなるでしょう。というのは、《人生の半ば》とは、おそらく、死は現実的なものであって、もはや単に恐るべきものではないということを発見する瞬間以外のものではあり得ないからです」(ロラン・バルト)

本書は、作家論と《イメージの周辺》を扱った批評的エッセー18篇を収める。母親の死を契機に自らをプルーストの体験に重ね合わせて語る興味深いプルースト論、バタイユ文学への深い理解に満ちた「テクストの出口」、惜しくも遺稿となったスタンダール論をはじめ、大学制度批判としての「作家、知識人、教師」「ゼミナールに」、またミシュレやブレヒトの再読、さらに無名のF・Bやサルドゥイ、ルノー・カミュなど、わが国に余り知られていない作家の選び方も刺戟的である。執筆された時期、対象となった作家や思想の多様性のために本書の18篇は、バルト自身の多様性と思考の流れ、さらには現代という時代の多様性を知るのに恰好のエッセー集となっている。

目次

第一部 レクチュール
1 削除
2 ブロワ
3 今、ミシュレは
4 ミシュレの現代性
5 ブレヒトと言述——言述研究のために
6 F・B
7 バロックな面
8 「能記」に生ずること
9 テクストの出口
10 研究の構想
11 《長い間、私は早くから床についた》
12 ルノー・カミュ『トリックス』への序文
13 人はつねに愛するものについて語りそこなう

第二部 イメージの周辺
14 作家、知識人、教師
15 ゼミナールに
16 周期的に行われる訴訟
17 イメージ
18 省察

原註
訳註
訳者あとがき

書評情報

鷲田清一
朝日新聞「折々のことば」2016年5月19日
鷲田清一
朝日新聞「」折々のことば2017年4月22日