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宗教を語りなおす

近代的カテゴリーの再考


宗教が語る「真理」や超越的世界をめぐる言説は、近代から現代におよぶ西洋と非西洋の空間において、これまでどんなイデオロギーに支えられてきたのか。

「宗教研究といった宗教をめぐる学知、すなわち信仰を論ずるといった認識行為は、宗教を信じるといった営みに対してどのような意味をもちうるものなのであろうか。(…)信仰と知がたがいに補い合うものだとするならば、来るべき宗教研究は、信仰という実存的地平と向き合うことで知がどのような役割を果たしうるのか、その接合点においてみずからの存在意義を鮮明に説くことができなければ、もはや成り立つことは不可能になろう」(「序論」より)

宗教学というジャンルを越え、人類学、歴史学、社会学、文化理論などとの対話を通じて、これまで信仰と知の枠組みを規定してきた西洋中心主義的な認識と制度を問いなおす、斬新な論文集である。

宗教概念、西洋中心主義、土着主義、暴力、感情――これらの主題はいずれも、今日の宗教を反省的に捉えなおすさいに欠くことのできない視点である。日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、南アフリカから集った10名の論客が、ポストコロニアル時代の文化と政治のもとで、宗教と宗教言説を批判的に語りなおす。


目次


序論 宗教研究とポストコロニアル状況/磯前順一
I 宗教概念論再考
比較宗教学の古典を読む――W・C・スミス『宗教の意味と目的』/タラル・アサド
政治・宗教・学問の狭間で――ナチズム期ドイツの「宗教学」/久保田浩
II 暴力と宗教
現代日本における「宗教」と「暴力」/安丸良夫
現代の南アフリカにおける「宗教」と「暴力」/デイヴィッド・チデスター
III 西洋中心主義と比較研究
比較とヘゲモニー――「世界宗教」という類型/増澤知子
西洋と比較――西洋/非西洋という文明的差異の産出/酒井直樹
IV 土着主義と文化的抗争
ジャマイカの宗教イデオロギーと社会運動/スチュアート・ホール
記憶、喪、国民道徳――靖国神社と戦後日本における国家と宗教の再統合/ハリー・ハルトゥーニアン
V 感情と宗教
情動と憑依された身体――津軽と下北半島の民間信仰について/ムクンド・スブラマニアン
死とノスタルジア――柳田国男『先祖の話』をめぐって/磯前順一
あとがき――日々の戸惑い


著訳者略歴

磯前順一
いそまえ・じゅんいち

1961年茨城県生まれ。日本女子大学助教授(宗教研究)。東京大学大学院人文科学研究科宗教学・宗教史専攻博士課程中途退学。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
タラル・アサド
Talal Asad

1933年サウジアラビア・メディナ生まれ。ニューヨーク市立大学教授(人類学)。オックスフォード大学でPh.D.取得(人類学)。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「宗教を語りなおす」の画像:

宗教を語りなおす

「宗教を語りなおす」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/296頁
定価 5,184円(本体4,800円)
ISBN 4-622-07230-0 C1014
2006年7月24日発行

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