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ラシーヌ論

SUR RACINE ET CRITIQUE ET VERITE


1963年に刊行された本書で、バルトは、フランスの文学制度の頂点に位するラシーヌ悲劇について、今日の言葉(精神分析学、文化人類学、構造主義、一般言語学)による「神話破壊」を企て、「今日ラシーヌを読むとはどのような作業か」を見事な《批評的言説》によって解き明かした。

歴史的実証主義を核とする文学研究の限界を暴き、「開かれた意味作用」の地平にテクストを解き放つその企ては、大学人の一部に強い反発を招き、ソルボンヌ大学教授レーモン・ピカールとの間で論争となった。

文学における構造主義の担い手として、「闘うバルト」の言説パフォーマンスがひときわ冴えた書物である。


目次


前書き

第一部 ラシーヌ的人間
I 構造
《奥の間》/外界の三つの空間――死、逃走、事件/原始遊牧民/二つの《エロス》/惑乱/エロス的「場景」/ラシーヌ悲劇の《明暗法》/根底的な関係/攻撃の手法/無名の主語《on》/分裂/《父》/逆転/《罪過》/ラシーヌ的英雄の「独断論」/解決の粗描/腹心の部下/記号の恐怖/《ロゴス》と《プラクシス》
II 作品
ラ・テバイッド/アレクサンドル/アンドロマック/ブリタニキュス/ベレニス/バジャゼ/ミトリダート/イフィジェニー/フェードル/エステル/アタリー

第二部 台詞としてのラシーヌ

第三部 歴史か文学か

解題


著訳者略歴

ロラン・バルト
Roland Barthes

1915年生まれ。フランスの批評家・思想家。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
渡辺守章
わたなべ・もりあき

1933年東京生まれ。東京大学教授、放送大学教授、パリ第三大学客員教授等を経て東京大学名誉教授。放送大学名誉教授。専攻フランス文学・表象文化論。演出家。ラシーヌ、クローデル、マラルメ、ジュネなどを専攻。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

読売文学賞(研究・翻訳賞)受賞

本書の邦訳により、渡辺守章氏は第58回(平成18年度)読売文学賞(研究・翻訳賞)を受賞されました。 ...続きを読む »

書評情報

渡辺保<毎日新聞 2007年4月15日(日)>

この本の関連書


「ラシーヌ論」の画像:

ラシーヌ論

「ラシーヌ論」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/384頁
定価 5,832円(本体5,400円)
ISBN 4-622-07234-3 C0098
2006年10月10日発行

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