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批評と真実

CRITIQUE ET VERITE


ロラン・バルトの『ラシーヌ論』(1963)は、レーモン・ピカール教授の攻撃を受けた。主要な新聞雑誌はこぞって「新しい批評」を皮肉ったり、検閲したり、断罪したりした。しかし、「生まれつつある構造主義の怪物」に対する「古い批評」からの集団的批判の底には、曖昧な公理やひそかな偏見があるのではないか? バルトは「もっともらしい批評」が常套手段として用いる「神話」を、根底から揺るがしてゆく。

そもそも、今日において批評は何を探求すべきか? 言語学や精神分析の発達は、現代文学(マラルメ、ロートレアモン、ランボー、プルースト、カフカ以降の)の新たな言語、言語そのものについても語ることを要請している。もはやテクストを字義のうちに閉じ込めておくことは不可能である。テクストが生きているのは「象徴」によってでしかないのだから。

本書はただ単に、期限切れの論争に打たれた終止符であるだけでなく、解釈の核心問題とのかかわりにおいて、われわれの文化に起こっている本質的な変容に光をあてた著作である。文学作品をめぐって「科学」と「批評」と「読書」が一つになるとき、「批評とは、われわれが参入してゆく歴史の瞬間、われわれをエクリチュールの一貫性へと、エクリチュールの真実へと導く、あの歴史の瞬間にほかならない。」



著訳者略歴

ロラン・バルト
Roland Barthes

1915年生まれ。フランスの批評家・思想家。1953年に『零度のエクリチュール』を出版して以来、現代思想にかぎりない影響を与えつづけた。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
保苅瑞穂
ほかり・みずほ

1937年、東京に生まれる。東京大学文学部フランス文学科卒業、同大学院人文科学研究科フランス語フランス文学専攻博士課程中退。東京大学大学院総合文化研究科教授を経て現在、獨協大学外国語学部教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

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批評と真実

「批評と真実」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/136頁
定価 2,700円(本体2,500円)
ISBN 4-622-07235-1 C0098
2006年8月10日発行

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