みすず書房

ダーウィンのミミズ、フロイトの悪夢

DARWIN’S WORMS

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 176頁
定価 2,750円 (本体:2,500円)
ISBN 978-4-622-07241-6
Cコード C1040
発行日 2006年8月24日
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ダーウィンのミミズ、フロイトの悪夢

ジョン・ケージは、この世に存在する苦しみは適量だと言ったとか。しかし凡人の目で見れば、世の中は苦悩に満ちている。現代人に救済のない世界、人間と自然のあいだには何も介在しない神なき後の世界をもたらしたのは、ダーウィンとフロイトだ。死と生、自分自身と自然について、われわれはもう彼らの示した概念ぬきには語れない。ではこの二人は、どのようにして苦しみに耐え、そして、どこに、生きる意味を見出したのだろうか。

ダーウィンがこだわり続けたのはちっぽけなミミズ。フロイトは終生、伝記作家を嫌悪し続けた。そして精神療法家のフィリップスは、ダーウィンとフロイトのこだわりにこだわり、そこに相通じる意味を探り当てようと、二人の著作を読み直しながら深い思索へ沈潜していく。「漂流する世界のサイコセラピスト」の警句溢れる快著。

目次

プロローグ
ダーウィンのミミズへのこだわり
フロイトにとっての死
エピローグ

訳者からひとこと

神を殺し、人間を地面に引きずり下ろした知の巨人二人の生き方と言動から、漂流する不安な時代に生きる指針が浮かび上がる。濃密な文体が脳髄を刺激する!
(月刊『みすず』2000年1月号「読書アンケート」)

書評情報

渡辺政隆
WIRED2012年夏号