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ナノ・ハイプ狂騒 下

アメリカのナノテク戦略

NANO-HYPE

The Truth Behind The Nanotechnology Buzz


下巻ではまず経済産業界におけるナノテク開発とハイプの様相がとりあげられる。そこではハイプとバブルに向かう傾向と、徹底した現実主義が表裏一体となっている。本書全体のなかで見ると、経済関連メディア発の情報の偏りと目敏さの両方が浮き彫りになる。
さらに、ナノテクの環境リスクと毒性に関する現在の知見も、可能なかぎり網羅的に紹介。リスク情報が散発的に確認される初期段階は過ぎ、すでにリスク管理の枠組み作りが差し迫った課題となっている。予防原則についての議論やリスク・コミュニケーションの問題も複雑に絡んでくる。ますます大きな存在となりつつある監視団体の姿も、客観的に位置づけられている。
最終の二章で著者は科学技術の社会的・倫理的影響(SEIN)の研究の意義を訴えつつ、SEINをめぐる産・官・学の関係者それぞれの思惑と事情を率直に明かしている。
科学技術と社会のインターフェースの様相をユニークな手法で提示し、社会に駆動される先端科学技術の姿を映し出す本書は、21世紀における両者の関係を理解するための必読書となるだろう。日本のナノ・ハイプに詳しい監訳者の解説を巻末に付す。


目次


第7章 ナノ産業およびナノ起業家
ナノテクノロジーの経済
ナノテクノロジーのビジネス
既存の多国籍企業
新興企業およびベンチャーキャピタル
パンク・ジーゲル株式指標
メリル・リンチ・ナノテク株式指標
ラックス・ナノテク株式指標
ナノシス新規株式公開の顛末
個人
ジョシュ・ウルフ(ラックス・キャピタル)
スティーヴ・ジャーヴェットソン(ドレイパー・フィッシャー・ジャーヴェットソン)
チャーリー・ハリス(ハリス・アンド・ハリス・グループ)
ナノビジネス・アライアンス
結論

第8章 非政府組織とナノ
支持派
フォーサイト研究所(FI)
分子製造研究所(IMM)
テクノロジー憲法問題センター(CCIT)
新フォーサイト・ナノテク研究所
責任あるナノテクノロジー・センター(CRN)
反対派
ETCグループ
グリーンピース環境トラスト
結論

第9章 ナノハザードおよびナノ毒物学
時間枠、および時間枠に応じた倫理的見積り
不安と恐怖
ナノ毒物学への投資
ナノ毒性調査入門
さまざまな懸念
ナノ粒子は生物分解されるのか?
ナノ粒子は有毒か?
リスク分析
環境上の懸念およびその倫理
結論

第10章 ナノテクノロジーの社会的および倫理的影響の研究
診断
SEINの定義
SEIN研究で利益を得るのは誰か?
警告
動機を探る
象徴としてのSEIN
進行中の研究
アメリカの大学
UCLA――ナノバンク
サウスカロライナ大学――ナノSTS
ミシガン州立大学
ナノテクノロジー・ビジネス・アライアンス――HEITF
SEINの状況
結論

第11章 ナノ科学技術政策形成における公共圏
呼びかけ
公衆の状況
挑戦
公共圏の定義
公共圏の構造
公共圏の状態
科学と公共圏
公衆と対抗的公衆
運動について
反遺伝子組換え作物運動
反ナノテクノロジー運動
実験
問題解決?
結論

謝辞
解説
原注
略称リスト
索引


著訳者略歴

デイヴィッド・M・ベルーベ
David M. Berube

ニューヨーク大学でコミュニケーション学を修め、1990年に博士号を取得したのち、バーモント大学教授などを経て、1990年にサウスカロライナ大学(コミュニケーション学)に着任。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
五島綾子
ごとう・あやこ

科学技術著述家(元静岡県立大学経営情報学部教授、薬博・理博)。現在、ナノテクノロジーを中心に科学技術と社会の相互作用について研究を進めている。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
熊井ひろ美
くまい・ひろみ

翻訳者。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

『ナノ・ハイプ狂騒』参考文献リスト

参考文献リスト(PDFファイル、223KB)ダウンロードはこちら

書評情報

吉岡斉(九州大学教授)
<日本経済新聞 2009年8月23日(日)>
尾関章(朝日新聞論説副主幹)
<朝日新聞 2009年8月30日(日)>
吉澤剛(東京大学公共政策大学院)
<科学2009年11月号 >
水谷工<読売新聞 2010年4月10日>

この本の関連書


「ナノ・ハイプ狂騒 下」の画像:

ナノ・ハイプ狂騒 下

「ナノ・ハイプ狂騒 下」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/312頁
定価 3,888円(本体3,600円)
ISBN 978-4-622-07461-8 C0040
2009年6月17日発行

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