みすず書房

盲目の女神

20世紀欧米戯曲拾遺

判型 A5判 タテ210mm×ヨコ148mm
頁数 496頁
定価 8,580円 (本体:7,800円)
ISBN 978-4-622-07642-1
Cコード C0098
発行日 2011年10月 7日
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盲目の女神

私の目標。1 「よく聞こえる」日本語に翻訳すること。2 イデオロギーに潰された作家たちの名誉回復。3 状況や世評に傷つけられた戯曲たちの名誉回復。
『盲目の女神』 冤罪の芝居。ハーフ・オープン・エンディングとでもいうべき実に微妙な終わり方で、私は大好きです。
『ロザムンデ・フローリス』 長い独白場面を読んで。言葉の一つ一つがおのれの海馬に突き刺さるように感じるのは、私だけだろうか。
『夜ごとの衝突』 迷ったあげく、特に愛着のある二、三篇をピックアップし、そのなかで、一番不幸そうな顔をしている本作を選び出しました。
『当然の気持』 インジの自殺の四日あとに再演の幕をあけました。劇評家たちは掌を反したように、芝居の出来を褒めちぎった。しかし、もう遅えんだよ!
『レクイエム』 劇場支配人が、幕切れで自分の孤独世界からのメッセージを叫ぶ。こんな凄い場面は滅多に見られるものではありません。
『ある晩、鏡付きの衣装箪笥が……』 アラゴンは、この二篇のほかには戯曲のかたちをしたものを一切書かなかったので、これはちょっとした珍品であります。
『海星広場』 この唯一無二の芝居は、ベケットやイヨネスコらの「不条理演劇」の先駆的作品であることが明々白々です。
『チョークの粉』 最も短い、小型の作品ですが、ここに描かれた核戦争後の近未来世界は、まことに恐ろしい。
(小笠原豊樹)

目次

エルンスト・トラー 盲目の女神
  トラー「毒殺疑惑のリーデル=グアラ事件」

ゲオルク・カイザー ロザムンデ・フローリス
  カイザー書簡集より

クリフォード・オデッツ 夜ごとの衝突
  オデッツの日記「機は熟した」からの抜粋

ウィリアム・インジ 当然の気持
  インジ「序文(なぜこれほど暴力的なのか)」

レオニード・アンドレーエフ レクイエム
  「レクイエム」をめぐる劇評や書評、新聞記事、書簡など

ルイ・アラゴン ある晩、鏡付きの衣装箪笥が……
  アラゴンの恋文一通

ロベール・デスノス 海星広場
  デスノス シナリオ「海星」/アントナン・アルトーの手紙と「海星広場」論

テネシー・ウィリアムズ チョークの粉
  ウィリアムズ「私が生きている、この世界」/「一芸術家の反逆を誤解し危惧すること」

訳者あとがき

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