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ヒトの変異【新装版】

人体の遺伝的多様性について

MUTANTS


その昔、重い奇形をもつ人々は「怪物」とみなされた。いま、奇形は遺伝子の働きを知るうえで、貴重な手がかりとなっている。その間には体づくりの謎をめぐる、数百年にわたる混乱と探究の歴史があった。ヒトの変異の博物学・文化史・科学史は、不可分に縒り合わされている。
「私たちはみなミュータントなのだ。ただその程度が、人によって違うだけなのだ」。科学者は違いの原因となる遺伝子を探し、その文法を見出す。それが「私たちはなぜこのような形をしているのか」という問いへの答えにつながる。重い奇形の原因が、約30億の塩基対のうちのたった一つに起きた変異である場合もある。体づくりの精妙な仕組みに驚嘆し、多様性の謎が解けると同時に、違いの源がいかに私たちの直感に反して微かであるかを発見する。発生生物学者たちを虜にするそのスペクタクルを、本書は垣間見せてくれる。
人体の遺伝的多様性の原因を科学的に解明することは、不当な差別を助長するのではなく、無化するはずではないか? 著者が改めて提起するこの問いが、賛否に拠らず軽視できないものであることは、「怪物」から「遺伝子のわずかな変異」への旅を知った読者には明らかだろう。

[初版2006年6月9日発行]


目次


序章
第1章 ミュータント──はじめに
第2章 完全な結合──胚の体軸について
第3章 最後の審判──顔について
第4章 クリーピー・ベル──手足について
第5章 わたしの骨の骨,わたしの肉の肉──骨格について
第6章 ツルとの戦い──身長について
第7章 完全なものへの欲望と追求──性について
第8章 うたかた──皮膚について
第9章 節制生活──老化について
第10章 多様性──エピローグ

謝辞
監修者あとがき
訳者あとがき
注釈
参考文献
索引


著訳者略歴

アルマン・マリー・ルロワ
Armand Marie Leroi

1964年、ニュージーランド、ウェリントン生まれ。国籍はオランダのまま、ニュージーランド、南アフリカ、カナダで幼少年期を過ごす。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
上野直人
うえの・なおと

農学博士。現・自然科学研究機構基礎生物学研究所教授(発生生物学)、総合研究大学院大学生命科学研究科併任教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
築地誠子
つきじ・せいこ

翻訳家。東京外国語大学ロシア語科卒。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

矢島智子(記者)
<東京新聞「記者の1冊」 2015年8月9日(日)>

この本の関連書


「ヒトの変異【新装版】」の画像:

ヒトの変異【新装版】

「ヒトの変異【新装版】」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/384頁
定価 4,104円(本体3,800円)
ISBN 978-4-622-07885-2 C0045
2014年9月10日発行

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