片手の郵便配達人
DER EINHÄNDIGE BRIEFTRÄGER

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 248頁 |
定価 | 2,860円 (本体:2,600円) |
ISBN | 978-4-622-07963-7 |
Cコード | C0097 |
発行日 | 2015年12月21日 |

DER EINHÄNDIGE BRIEFTRÄGER
判型 | 四六判 |
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頁数 | 248頁 |
定価 | 2,860円 (本体:2,600円) |
ISBN | 978-4-622-07963-7 |
Cコード | C0097 |
発行日 | 2015年12月21日 |
ナチス・ドイツのポーランド侵攻によって始まった第二次大戦。その終盤、間に合わせの訓練を受けただけでロシア戦線に送り込まれた17歳のヨハンは、左手を失って故郷の山あいの村へ戻り、郵便配達人として働いている。
ある時は戦地の夫や息子、兄弟と彼らの帰りを待ちわびる家族をつなぎ、ある時は〈黒い手紙〉によって彼らの死を知らせるヨハン。臨月のおなかをかかえて夫を待つ妻、意気揚々と出征していった十代の息子を案じる母、総統が最終勝利をもたらしてくれると熱狂的に信じる娘。戦争に、ヒトラーに批判的な者もいる。ヨハンとおなじく傷病兵として帰郷した若者、ポーランドやウクライナからの強制労働者。そして、ヒトラー・ユーゲントのリーダーからSS隊員になった孫の戦死を受け入れられず、訪れてくるヨハンを孫オットーだと思い込むようになる老女……
若いヨハンの誠実さ、温かさは人びとの心を開かせる。みながヨハンに不安、悲しみをあずけ、それをヨハンは受け止める。恋人イルメラとのつかの間の幸福、ドイツ降伏に続くささやかな平和。その後にヨハンを待っていたものは……
自分の生きてきた時代が犯した過ちを正面からみつめ、戦後生まれの世代、21世紀に生まれた若い世代に向けて書きつづけてきたパウゼヴァングの最新作。
1 1944年8月
2 1944年9月
3 1944年9月
4 1944年10月
5 1944年10月
6 1944年11月
7 1944年11月
8 1944年12月
9 1944年12月
10 1945年1月
11 1945年1月
12 1945年2月
13 1945年2月
14 1945年3月
15 1945年3月
16 1945年3月
17 1945年4月
18 1945年4月
19 1945年5月
20 1945年5月
21 1945年5月
22 1945年5月
日本の皆さんへ
注
訳者あとがき