他の岬【新装版】

1930-2004。アルジェに生まれる。20世紀を代表する思想家。現象学の再検討から出発し、ニーチェやハイデガーの哲学を批判的に発展させる。脱構築、差延、散種、グラマトロジーなどの概念を作り出し、ポスト構造主義を代表する哲学者と目される。高等師範学校等の講師を経て、1984年から社会科学高等研究院でセミネールを実施。同時代の諸問題を西洋哲学の根本問題とともに論じ、晩年は「来たるべき民主主義」の思考を練成させる。日本語訳された著書に『フッサール哲学における発生の問題』『エクリチュールと差異』『根源の彼方に——グラマトロジーについて』『声と現象』『哲学の余白』『基底材を猛り狂わせる』『有限責任会社』『盲者の記憶』『哲学への権利』『マルクスの亡霊たち』『法の力』『友愛のポリティックス』『アポリア』『歓待について』『ヴェール』『死を与える』『ならず者たち』『生きることを学ぶ、終に』『動物を追う、ゆえに私は（動物で）ある』などがある。

1956年福島県に生まれる。1983年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。哲学専攻。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。著書に『記憶のエチカ』（岩波書店、1995）『デリダ』（講談社、1998）『靖国問題』（筑摩書房、2005）『沖縄の米軍基地』（集英社、2015）ほか。訳書に、デリダ『有限責任会社』（共訳、法政大学出版局、2002）『ならず者たち』（共訳、みすず書房、2009）などがある。

1955年東京都に生まれる。京都大学大学院文学研究科修了。フランス文学・思想専攻。現在、一橋大学大学院言語社会研究科教授。著書に、『抵抗への招待』（1997）『ジャッキー・デリダの墓』（2014、以上みすず書房）ほか。訳書に、ジュネ『恋する虜』（共訳、人文書院、1994）デリダ『盲者の記憶』（1998）『友愛のポリティックス』（共訳、2003）『生きることを学ぶ、終に』（2005）『ならず者たち』（共訳、2009、以上みすず書房）などがある。

1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士（学術）。高崎経済大学経済学部准教授。哲学。著書に、『スピノザの方法』（みすず書房、2011）『暇と退屈の倫理学』（朝日新聞社、2011）『来るべき民主主義』（幻冬舎、2013）ほか。訳書に、デリダ『そのたびごとにただ一つ、世界の終焉』（全2巻、共訳、岩波書店、2006）ガタリ『アンチ・オイディプス草稿』（共訳、みすず書房、2010）などがある。