みすず書房

谷崎潤一郎 上海交遊記

大人の本棚

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 272頁
定価 2,640円 (本体:2,400円)
ISBN 978-4-622-08052-7
Cコード C1393
発行日 2004年10月20日
備考 現在品切
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谷崎潤一郎 上海交遊記

谷崎潤一郎の海外経験は生涯に二度、いずれも中国がらみの旅である。

最初は大正7年、朝鮮半島から旧満洲を経由して北京、漢口、南京、蘇州、上海、杭州をめぐる2ヵ月の大陸周遊。「鉄道院のガイドブツクと地図とに拠つて自分の勝手に歩き廻る」ツーリストの旅であり、作家の「支那趣味」をおおいに満たすものであった。

ついで大正15年、「気に入つたらば一戸を構へてもいいくらゐ」との思いも抱いて航路で直接上海へ。こちらは滞在1ヵ月余、内山書店店主・内山完造を介しての田漢、郭沫若、欧陽予倩ら「彼の地の若い芸術家連との交際」は、オリエンタリズムに彩られた隣国理解を一変させることになる。

「蘇州紀行」「廬山日記」「秦淮の夜」「西湖の月」「鶴唳」「上海見聞録」「内山完造宛書簡」ほか、紀行文、旅日記からエッセイ、作品、全集未収録の手紙・談話まで、「大谷崎」を魅了した「中国」の全貌を1冊に集約。

目次

I
蘇州紀行
廬山日記
支那の料理

II
秦淮の夜
西湖の月
或る漂泊者の俤
鶴唳

III
上海見聞録
上海交遊記

IV
きのうけふ (抄)
旧友欧陽予倩君を憶
内山完造宛書簡

解説 千葉俊二