みすず書房

「チョビは、チンチンもお手も、お回りもワンも、おあずけもなんだって出来る。しかし定年退職後、私はそのどれもチョビにさせたことがない。もうおたがいになにか芸をして食べる必要は無いのである」(「ロンドンの犬」)。

肩書きはいらない。パイプと犬、友とのたまのむだ話があればいい。定年後の人生を、群れずいばらず、すてきに生きた、大人の男の手になる109編のエッセイ。『さみしいネコ』につづく、「定年文学の旗手」待望の復刊第二弾。

目次

日なたぼっこ/世相ファッション/恩師/ボケ/パッパ党/星の話/カルメン/金貨/犬も歩けば/ノッペラボー/ワニの目/汚染源/ブランド/魔女の話/アイシャドー/カレンダー/お正月/カモメ釣り/皮手袋/スピゴット/ロンドンの犬/犬と共に老いよ/男組・女組/カイロ/婦警さん/チュウ公/夜うぐいす/未婚社会/ロブスター/遠くなりにけり/春/お茶/乾杯/トラファルガー/ウォーターロー/ピカデリー/ウサギさん/口車/誤診/タンゴの心/蝶々/龍宮城/キスと抱擁/横浜沖/改札口/切れ味/ご親友/ガマ口/オレンジ/つくり話/ジッパー/冠婚葬祭/踏切/ゴロゴロさま/騎馬大国/刑事コジャック/通勤/ネコ/大正マドンナ/絶滅族/六本木/ボイン/ビーバ ダットサン/むだ話/薬味/弁当箱/ジャミパン/パッセンジャー/よっぱらい/狭き門/Xマスケーキ/お正月/譜めぐり/浮桟橋/カズちゃん/エピソード/板橋警察/聖バレンタイン/老人靴/パン傘/ノンクラ/遊園地/ある朝突然に/近代化/キャッチガール/手巻煙草/変貌/フェルトペン/竹の子/亡霊物語/トッポイ人達/アラカンさん/老眼鏡/初恋の女/ステッキ/スコッチ/黄色い自転車/教訓/ライセンスチャチャチャ/蝙蝠傘/老ドラキュラ/夫婦/お金/高楊枝/雀さん/一夏の情事/あくび/ダブル チップ/ミズ・サンタクロース
 解説 池内紀