遍歴
神谷美恵子コレクション

判型 | 四六判 |
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頁数 | 372頁 |
定価 | 1,980円 (本体:1,800円) |
ISBN | 978-4-622-08184-5 |
Cコード | C0311 |
発行日 | 2005年3月24日 |
備考 | 在庫僅少 |

判型 | 四六判 |
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頁数 | 372頁 |
定価 | 1,980円 (本体:1,800円) |
ISBN | 978-4-622-08184-5 |
Cコード | C0311 |
発行日 | 2005年3月24日 |
備考 | 在庫僅少 |
「どのようにもののみかた、考えかたが変ってきたか、これこそ心をもつ人間の歴史といえるものではないかと思う。……だからこれから書くのは自叙伝というよりは、ちっぽけな頭で感じたり、考えたりしてきたことの断章である」。
本書は、間近にせまる死を予感しつつ、みずからの生のあしあとをたどった、著者の絶筆である。
控えめな、抑制された文章からは、ひとがひとり生きぬくことの重さが静かに伝わってくる。著者は本書の刊行をみることなく、1979年10月22日、65歳の生涯を閉じた。新資料「妹への手紙」を収める。
1 スイスものがたり
序章/スイスへ行く前のこと/スイスへ/ジュネーヴの家/新渡戸稲造先生/寺子屋学校/ルソーのこと/スイスの山で/国際学校/デュプイ先生/成績表について/母のこと/終章
2 帰国
言葉の問題/「考えること」事始め/らいとの出会い/療養の日々/一冊の本/再び治って
3 ペンドル・ヒル学寮の話
ペンドル・ヒルへ行くまで/ペンドル・ヒル学寮/アナ・プリントンとその夫君/マサとの出会い/踏切番のおじいさん/四つの眼/ヴィルヘルム・ゾルマンとナチ/ゾルマン氏との別れ/キャロライン・グレイヴスン/神秘体験をめぐって/キャロラインとの別れと再開/ガールズ・クラブの人びと/ドラ・ウィルスン/日本人の二人ぐらし/ペンドル・ヒルの春/医学志向への復帰/パリ行き/ペンドル・ヒル以後
4 現実の荒波の中で
東大入局と終戦と文部省経験と/愛生園見学の記/文部省日記/新しい生活/関西へ/愛真聖書学園/子どもの病気/フランス語塾経営/名無しの会/カナディアン・アカデミー/女子大とらい園にて
「あとがき」にかえて 神谷宣郎
妹への手紙
*
解説 森まゆみ