みすず書房

『パンセ』数学的思考 電子書籍あり

理想の教室

判型 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm
頁数 152頁
定価 1,430円 (本体:1,300円)
ISBN 978-4-622-08305-4
Cコード C1398
発行日 2005年6月 9日
電子書籍配信開始日 2013年4月 1日
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『パンセ』数学的思考

パスカルの言葉は知っているだろう。「人間は考える葦である」とか「この無限の空間の永遠の沈黙がわたしをおびえさせる」とか。ふだんは、モラリストやキリスト者としての面ばかり語られるパスカル。だがその思想は、徹頭徹尾、数学的思考をベースにしている。『パンセ』から最新の宇宙論やフラクタルへ。理科系の哲学入門。

目次

テクスト パスカル『パンセ』より 考える葦(B347, B348)/永遠の沈黙(B201, B206, B208)/人間の不釣り合い(B72)/無限と無、賭け(B233)/他

第1回 宇宙空間の永遠の沈黙
「考える葦」は日本人の常識?/頭を使えば、それでいいのか/モラリストは道徳家ではない/いま、ここ、このものへの問い/『パンセ』という本の歴史/パスカルの哲学宣言/宇宙の無限の広がりのなかで/マトリョーシカ人形とフラクタル/ニュートンの絶対空間と絶対時間/静的な無限宇宙から動的な膨張宇宙へ

第2回 無限大と無限賞小の中間
無限をめぐる三つの問題/進化というものの見方/因果律が成り立たない世界/現代科学のダイナミックな宇宙像/人間は無限大と無限小の中間者/『パンセ』を読むなら『エセー』も/アキレスはカメに追いつけるか/自我とは憎むべきものである/神に向かって見るまえに跳べ/沈黙する宇宙と泡立つ真空

第3回 パスカルの数学的思考
読書にも適齢期がある/古典や聖書を読む意味/「これなに?あれなに?」の子供時代/幾何学を“発見”した一二歳の少年/射影幾何学、計算機の発明、真空の実験/社交生活、賭け、確率論/パスカルは最後まで数学者だった/「愚かさ」に賭ける理性の逆説/「心」の役割と三つの秩序/無限大と無限小は手なずけられたか/パスカルへの誤解をとこう