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始まりの本

可視化された帝国【増補版】

近代日本の行幸啓

著者
原武史

「天皇や皇太子による行幸啓を全国レベルで繰り返し、支配の主体を訪問した地方の人々、狭義の政治から疎外されていた女性や外国人、学生生徒を含む人々に視覚的に意識させることを通して、彼らを「臣民」として認識させる戦略(…)人々は、ただ一緒に万歳を叫び、君が代を斉唱するだけで「日本国民のひとり」となったのではなかった。たとえどこに住んでいようが、「国家的シンボルを同時的に認識する」機会が与えられ、その生々しい体験を通して「臣民」であることを実感できたところに注目するべきである。(…)明治、大正、昭和を一貫する〈視覚的支配〉の実態を探ることなしに、近代天皇制を考察することはできないといってよい。」

全国各地をまわり、人々の前に生身の身体をさらした三人の天皇・皇太子。『「民都」大阪対「帝都」東京』も『大正天皇』も、この近代天皇制の〈視覚的支配〉の実態をつぶさに追う、十年に及んだ実証的研究から生まれた。昭和初期に成立をみる「「国体」の視覚化」と、「想像の共同体」確立に至る「戦中期の〈時間支配〉」を補論に収める主著完全版。


目次


1 序論
1-1 「想像の共同体」論への疑問
1-2 時期区分の設定

2 明治初期の巡幸
2-1 八回にわたる巡幸
2-2 身体をさらす天皇
2-3 並立するカリスマ
2-4 鉄道に乗る天皇

3 明治後期の行幸と巡啓
3-1 巡幸から行幸へ――1890年の行幸
3-2 嘉仁皇太子の少年時代――1900年巡啓前史
3-3 皇太子、初めて九州へ――1900年巡啓
3-4 人民との接近――1902、03年の巡啓
3-5 天皇の名代として――1907年の巡啓と行啓(上)
3-6 韓国訪問――1907年の巡啓と行啓(下)
3-7 全国巡啓の達成――1908-12年の巡啓と行啓

4 大正期の行幸と巡啓
4-1 二つの〈視覚的支配〉の再整理
4-2 大正天皇の悲劇――大正期の行幸
4-3 裕仁皇太子の東宮御学問所時代――1915-20年の巡啓と行啓
4-4 新しい政治空間の成立――1921、22年の巡啓と行啓
4-5 台湾訪問――1923年行啓
4-6 二度目の全国巡啓の達成――1923-26年の巡啓と行啓

5 昭和初期の巡幸と行幸
5-1 〈視覚的支配〉の収斂――満洲事変勃発まで
5-2 「可視化された帝国」の完成――十五年戦争期

6 結論

補論1 「国体」の視覚化――大正。昭和初期における天皇制の再編
補論2 戦中期の〈時間支配〉


地図
あとがき
増補版あとがき
索引


著訳者略歴

原武史
はら・たけし

1962年、東京に生まれる。早稲田大学政治経済学部を卒業後、日本経済新聞社に入社、東京社会部記者として昭和天皇の最晩年を取材。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

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可視化された帝国【増補版】

「可視化された帝国【増補版】」の書籍情報:

四六変型判 タテ191mm×ヨコ130mm/520頁
定価 3,888円(本体3,600円)
ISBN 978-4-622-08344-3 C1321
2011年11月10日発行

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