神経症【新装版】
その理論と治療
THEORIE UND THERAPIE DER NEUROSEN

判型 | 四六判 |
---|---|
頁数 | 424頁 |
定価 | 5,940円 (本体:5,400円) |
ISBN | 978-4-622-08539-3 |
Cコード | C1047 |
発行日 | 2016年8月10日 |
備考 | 現在品切 |

THEORIE UND THERAPIE DER NEUROSEN
判型 | 四六判 |
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頁数 | 424頁 |
定価 | 5,940円 (本体:5,400円) |
ISBN | 978-4-622-08539-3 |
Cコード | C1047 |
発行日 | 2016年8月10日 |
備考 | 現在品切 |
「心的なものと身体的なものが人間では一つの密接な統一体をなしている、ということは異論がない。しかしこの統一性は同一性とは同じでないし、また全体性とも同じではないということを見すごしてはならない。すなわち、心的なものと身体的なものとは人間では密接にたがいに結びついているとしても、両者には本質的に異なる存在のしかたがあり、両者に共通なものは、究極のところ同じ一つの存在のもつ様式であるということだけである。」
「実存分析は実存の本質を次のような意味で特色づけ、提示するのである。すなわち実存とは一つの存在の様式であり、しかも人間の存在であり、人間という種に特有な存在なのである。その特色とは、人間においては、固定的な存在性ではなくて、自由な存在性が重要である。」
(本文より)
フランクルの理論と実践が、最も体系的にまとめられ、かつ人間への温かいまなざしが感じられる著作。キエルケゴール、ニーチェの実存哲学から、ハイデガーの現象学、ビンスワンガーの現存在分析、これらの思想との格闘から自己の存在論を創り、臨床に活かす試みを叙述。第一部「神経症論と心理療法」、第二部「ロゴテラピーと実存分析」。
[初版1961年6・7月、『フランクル著作集』第4巻・第5巻としてそれぞれ第一部・第二部を収め刊行。このたび合本(全1冊)とする]
まえおき
第一部 神経症論と心理療法
一 神経症論の概要
a 課題としての神経症論
神経症的疾患の定義と分類
b 体系としての神経症論
1 内因性精神病
人格と精神病
補遺
内因性うつ病における心理療法
2 心身疾患
心身医学への批判
A 総論
B 各論
3 機能的疾患
身体因性偽神経症
I 類バセドー性偽神経症
II 類アディスン性偽神経症
III 類テタニー性偽神経症
IV 植物性症候群
4 反応性神経症
I 不安神経症的反応型
II 強迫神経症的反応型
III 性的神経症的反応型
二 逆説的志向と反省除去
a 逆説的志向
1 治療的技術
2 臨床例の報告
b 反省除去
1 期待不安と観察強迫
2 反省過剰の臨床と反省除去の技術
I 嚥下すること
II 話すこと
III 書くこと
IV 考えること
V 眠ること
VI 創造すること
体系としての神経症論(つづき)
5 医因性神経症
6 心因性神経症
7 精神因性神経症
第二部 ロゴテラピーと実存分析
一 精神因神経症の特殊療法としてのロゴテラピー
a 実存的欲求不満と意味への意志
b 病理主義と精神主義
二 非特殊療法としてのロゴテラピー
三 医学的精神指導
a 苦悩の高い意義の考察(病義論)
b 苦悩の超臨床的な意味解釈
四 人格的実存の人間学的解明としての実存分析
a 存在的実存の解明としての実存分析
b 人格的実存の存在論的解明としての実存分析
1 精神医学的人間学の構想
心理療法の人間像
2 次元存在論の試み
人間存在の次元と投影
I 人間存在の次元
II 人間存在の投影
III 精神的次元
体系としての神経症論(終論)
8 集合的神経症
注
訳者あとがき
文献
索引