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農家が消える

自然資源経済論からの提言

編著
寺西俊一
編著
石田信隆
編著
山下英俊
著者
高柳友彦
著者
寺林暁良
著者
藤井康平
著者
石倉研
著者
藤谷岳
著者
吉村武洋
著者
山川俊和

人びとの生存を支え、国土を保全してきたなりわい=農業の危機が止まらない。1960年と2015年を比較すると、総農家戸数は606万戸から216万戸に、農業就業者数は1196万人から201万人に、農作物作付延べ面積はほぼ半減した。
アメリカのTPP離脱後も、日本政府はNAFTA-TPP型経済連携をめざして大規模農業化を推進するが、農山村では里山の荒廃と集落の衰退がつづく。防衛関係費予算は5兆1200億円余、じつに農林水産関係費の2.2倍強。食料自給率は先進諸国のなかで群を抜いて低い。
本書は、持続可能な農業と農山村のあり方について、一橋大学大学院経済学研究科を拠点にした「自然資源経済論」グループの10年間の成果にもとづく提言である。
グローバリズムと成長産業化一辺倒の農業政策を見直す。農業の担い手不足を乗り越える構想と政策。自治力を高め、地域の価値と「かけがえのないもの」を守る制度づくり。農山村地域からのエネルギー転換。公正で「全体最適」な貿易原則。
明治以後の近代化・都市化の限界が明らかになった現在、社会のあり方を根底から見直す時である。
自然共生型農業の実現のさきに、アジアと連携し、ともに発展する環境共同体を構想する。


目次


まえがき
序章 いま、なぜ自然資源経済論か
1 自然生態系を基盤とした人間社会本来の経済的営み
2 日本の農業・農山村をめぐる《重層的な難局》
3 持続可能な農業・農山村をどう維持・保全していくか

I 歴史的な岐路に立つ農業・農山村
第1章 農業・農山村危機の実像とその背景
1 危機に瀕する農業と農山村社会
2 「農業・農協改革」で噴出する議論と対立
3 何が本当の問題なのか

第二章 これからの農業・農山村政策
1 自然資源経済論と農林水産業
2 戦後日本農政の概観と今後の課題
3 対外経済政策と農政
4 自然共生型農業の実現に向けた政策提言

第三章 人間と自然資源のかかわりを再構築するために
1 森林利用の歴史
2 自然資源をめぐる社会関係
3 農業・農山村の役割と機能の低下
4 再構築に向けた連携と社会再編

II 世界のなかの自然資源経済
第四章 条件不利な農業・農山村を支える仕組み──EUとオーストリア
1 なぜオーストリアなのか──農地の64パーセントが条件不利地域
2 EUとオーストリアの農業・農山村政策
3 魅力的な地域づくりの事例

第五章 景観・文化の保全──かけがえのない価値を守る仕組み
1 いま、何が消えようとしているのか
2 「農村らしさ」に迫る危機
3 かけがえのない価値を守るのは誰か──イギリスの経験
4 日本の棚田景観を守り続けるために──白米千枚田の事例
5 危機からの脱却──担い手と費用負担

第六章 農山村地域からのエネルギー転換
1 自然資源経済とエネルギー
2 先駆的な地域再エネ事業――ドイツ・アグロクラフト社の取組み
3 日本におけるエネルギー転換の進捗状況
4 地域再エネ事業に対する支援政策
5 価値の制度化

第七章 貿易と経済連携への新視角――東アジア地域との共生へ
1 グローバルな自然資源経済をとらえる
2 有限な自然環境を前提にした貿易とは
3 日本の経済連携の進路を考える

終章 自然資源経済の担い手をどう支えていくか
1 農業・農山村の担い手を広げる
2 担い手を支える制度──国民的な理解と合意の重要性
3 地域の《顔FACE》と《自治力》を高めていく時代へ

あとがき

自然資源経済論特別講義 開講プログラム I・II・III


著訳者略歴

寺西俊一
てらにし・しゅんいち

【まえがき、序章、終章、あとがき】
1951年石川県鶴来町(現白山市)生まれ。帝京大学経済学部教授。一橋大学名誉教授。京都大学経済学部卒。一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
石田信隆
いしだ・のぶたか

【第1章、第2章】
1949年京都府峰山町(現京丹後市)生まれ。京都大学経済学部卒。農林中央金庫および株式会社農林中金総合研究所勤務を経て同客員研究員、一橋大学経済学研究科客員教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
山下英俊
やました・ひでとし

【第6章】
1973年長野県長野市生まれ。一橋大学大学院経済学研究科准教授。東京大学教養学部卒。東京大学大学院総合文化研究科博士課程中退。博士(学術)。専門は資源経済学・環境経済学。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
高柳友彦
たかやなぎ・ともひこ

【第3章】
1980年東京都中央区生まれ。一橋大学大学院経済学研究科講師。慶應義塾大学経済学部卒、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学)。専門は近現代日本経済史。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
寺林暁良
てらばやし・あきら

【第3章】
1983年北海道苫小牧市生まれ。(株)農林中金総合研究所調査第一部主事研究員、立教大学社会学部兼任講師。北海道大学文学部卒、北海道大学大学院文学研究科博士課程修了、博士(文学)。専門は環境社会学。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
藤井康平
ふじい・こうへい

【第4章】
1980年山口県下関市生まれ。東京理科大学・神奈川大学兼任講師、公益財団法人東京都環境公社東京都環境科学研究所研究員。東京大学教養学部卒業、東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
石倉研
いしくら・けん

【第4章】
1987年新潟県上越市生まれ。一橋大学大学院経済学研究科研究補助員、明海大学・都留文科大学非常勤講師。一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。専門は環境経済学・地方財政論。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
藤谷岳
ふじや・たけし

【第5章】
1981年福井県福井市生まれ。久留米大学経済学部准教授。一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学)。専門は環境経済学・市民参加論。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
吉村武洋
よしむら・たけひろ

【第5章】
1985年長野県長野市生まれ。公立大学法人長野大学環境ツーリズム学部助教。一橋大学経済学部卒、一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学)。専門は環境経済学・地方財政論。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
山川俊和
やまかわ・としかず

【第7章】
1981年愛知県知多市生まれ。下関市立大学経済学部准教授。一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学)。専門は環境経済学・世界経済論。主要研究テーマは、「環境と貿易」の国際政治経済分析。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

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農家が消える

「農家が消える」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/320頁
定価 3,780円(本体3,500円)
ISBN 978-4-622-08737-3 C1033
2018年10月16日発行

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